HOMEアンの風にのってバックナンバー00年2月5日放送分

アンの風にのって
毎週土曜日午前9:30〜9:45
放送内容

2月5日(土)

1 「もの語り・みやぎ」

“釜神”づくり

 きょうは、台所を守り、火の用心の神様として祭られているわたし「釜神」が皆さんをご案内いたします。顔は恐くても、心根は優しいわたしにどうか最後までお付き合い下さい。

 実はここ宮城県高清水町に20年以上わたし達「釜神」を作り続けている人がいます。大場国男さん76歳。大場さんは17歳で大工の親方に弟子入りし、38年間大工を務めましたが、心臓病を患い55歳で大工を辞めました。
 大工時代に古い家を解体する度に、木や土でできたそれぞれ表情の違う釜神様を見てはだんだんと興味をひかれはじめ、55歳から独学で釜神様を彫り始めました。

 どうです、この迫力ある釜神様たちの顔。大場さんは、どれ一つとっても同じ表情のものはないと言います。

大場国男さん「一番気を使うのはこの目とか鼻とかね。そいつが一番難しいんだからね。こういう所が欠けやすい。ノミの立て方、それが一番慎重に構えなくてはだめだね。釜神様のこの表情が大事。彫る人の顔にやや似てくるって言う人もあるけどね。」

 今まで数え切れないほど釜神様を彫ってきた大場さんですが、一番大きい作品がこちらのお店(食堂)にあるんです。わかりますか?お店の奥に二つ並んであるのが。大人の女性と並ぶと、同じ位の丈があります。一つ彫るのに2週間ほどかかったそうです。

 大場さんは、各地の公民館などで開かれる教室に講師として招かれ指導をしています。大場さんが知る限り、県内で釜神様を彫っている人は4人しかいないそうです。
 教室をきっかけに大場さんの弟子になった人が現在5人います。元高校教師の近江順さん(70歳)もその一人です。去年の12月に教室に参加して、今年1月に自宅を訪れ弟子入りを志願しました。今は1週間に2回、岩出山町の自宅から通って指導を仰いでいます。

近江順さん「やっぱり厳しいですよ。はい。だけど、厳しいだけでなく、何ていうか、やさしさっていうか、そういうものがある厳しさですね。」

 ここは大場さんの木材置き場です。釜神様にはケヤキや栗の木などが適しているそうです。木材の大きさや長さなどによって「釜神様」の表情が違ってくるので、真剣に木材を選びます。

大場国男さん「失敗っていうか、気にいらないものが出てくるんだね。いい木選んで、そして失敗ないように頑張んなくては。」

 20年以上「釜神様」を彫り続けてきた大場さんですが、まだ一つも満足のいったものは作ったことがないと言います。また、何が満足できないのか自分にも分からない。だから毎日「釜神様」を彫り続けるんだと大場さんは言います。
 今日も大場さんは「釜神様」を彫り続けています。

※大場国男さん TEL0228−58−2242

||||||||||||| アンのコメント |||||||||||||

 こちらが大場さんが作った「釜神」です。迫力ありますね。もともと木の一部分だったのに、彫っていくと魂が宿っていきいきしてきます。 私はこういう「釜神」が好きです。 「釜神」を見ると、世界各地のさまざまな“面”を連想します。日本であろうが、アフリカ大陸であろうが、ヨーロッパであろうが、その表情に人類のルーツの共通を感じるような気がします。


2 「ハイ!みやぎです」

県立こども病院の整備方針

 医療技術の進歩により、新生児や乳児の死亡率は低下していますが、2千5百グラム未満で産まれる割合が増加しています。宮城県では「1985年5.4パーセント」「1998年7.8パーセント」となっています。
 また、難病を患う子供が増加しているほか、妊娠22週から生後1週間までの間に死亡する割合は全国平均よりも高くなっています。

 宮城県では「すべての子どもに命の輝きを」を基本理念に、将来をになう全ての子供たちが生きる喜びを感じ、命を輝かせることができる社会を目指し、高度で専門的な医療を提供する「こども病院」を東北で初めて整備します。
 去年2月、建設場所が仙台市青葉区落合に決定され、また、先月「こども病院建設・運営検討会議」が基本設計に関する中間報告を浅野知事に行いました。

浅野史郎宮城県知事「宮城県のこども病院、いよいよですね。平成15年オープンを目指して動き出しました。私たちも大変おおきく期待をしています。財政状況、県厳しいんですけれども、こういう中でやろうというのはですね、やはり子供の病気というのは、大人の病気と違うんですね。単に病気を治せばいい、病気を見てればいいというのではなくて、子供全体を見る。そしてまた、ご家族を巻き込んだサポート体制が必要ですね。そして、考えてみれば、生まれる前から、生まれる時、そしてずっと思春期まで引き続いて子供を見ていくという体制、これなかなかとれませんでした。今度、これをしっかりと実践していきたいと思ってます。そして、こども病院だけうまくいけばいいというものではありませんね。宮城県全体のいわゆる小児医療という中の中核ですから、全体のシステムの中で、このこども病院がしっかりとした役割を果たしていく、そんなものを期待しています。単に26番目のこども病院ではなくて、さすが宮城県のこども病院だというようなことにしていきたいと思っています。」

 「こども病院」の整備方針を簡単に紹介します。
 1つめは、小児ガン、白血病、脳腫瘍などに対処する「高度な医療機能の整備」。風邪や腹痛程度のごく一般的な治療は想定していません。
 2つめは、妊娠、出生から思春期、成人にいたるまでの継続した医療機能の整備。
 3つめは、快適で子供の成育を支援する空間の整備。治療を受ける子供と家族の心を癒し、子供の成育を支援します。
 4つめは、総合的な小児医療システムの中核機能の整備。 そして、民間の財団法人・厚生会に運営をお願いし健全な病院経営を推進します。

 「こども病院」は、治療や検査などのための「医療環境」と、安静や食事、遊びや勉強などのための「生活環境」とに分けられます。 「医療環境」は、高度な医療を効率的に行え、子供が不安を覚えることなく治療を受けられるような病院らしくない環境とします。 「生活環境」は、子供が自分の住んでいる家や町で生活をしているように、病室が「いえ」・病棟が「かいわい」・外来待合いなどのある1階部分が「まち」といった考えのもとに計画することが提案されています。

 県は12年度に設計を終え、13年度から2年間で建設し、平成15年度中のオープンを目指しています。 将来をになう全ての子供たちが、生きる喜びを感じ、命を輝かせることができる社会を目指し、たとえ重い病気を持っても元気に成長できるよう、子供の特性に配慮した快適で家庭的な病院を整備します。
 県政だより2月号に「こども病院」の特集が掲載されていますので、ご覧ください。

||||||||||||| アンのコメント |||||||||||||

 自分の話しですけど、生まれた時に呼吸不全状態だったんです。それにお医者さんのミスがあったため、さまざまなトラブルが起きて半年位入院しなければならなかったのです。 私は当然記憶にありませんが、母にとっては本当に大変な時期のようだったんです。面会時間も短かったようなので、母は自分の産んだ子供が赤の他人に取り上げられた気分になって、入院した半年はほとんど不眠症になってしまったようです。
 今度の宮城県の「こども病院」は素晴らしいと思います。子供にとってはもちろん良いものですが、親は安心して病院に預けられることは何よりいいことですね。このファミリーホスピタルのコンセプトは感心します。 家庭的な環境の中で治療が行われるこの病院は、ひょっとしたら日本の病院文化を変えるかも知れません。

 


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