HOMEアンの風にのってバックナンバー00年4月22日放送分

アンの風にのって
毎週土曜 午前9:30〜9:45
放送内容

4月22日(土)

 特集「ハイ!みやぎです」

プロジェクト・アドベンチャー

 木の芽もようやく膨らみはじめた今月11日。県立柴田高校にも新しい仲間が増えました。柴田高校では今年度から、プロジェクトアドベンチャーという新しい体験学習法を、新1年生237人が参加するオリエンテーションに採り入れました。

 ところで皆さんはこのプロジェクトアドベンチャーという言葉を知って いますか?友情と協力、信頼の心をゲームを通して学ぶ体験学習法のことで、冒険教育とも呼ばれています。
そしてこれが使われる道具です。(プラスチックの輪や棒など)
どんな使い方をするのでしょうか?

 体育科がある柴田高校には全県から生徒が集まってきます。前日に入学式が行われたばかりということもあり、まだ顔なじみも少なく、生徒たちは皆、緊張の面持ちでバスに揺られています。

 このオリエンテーション合宿はグリーンピア岩沼で、2泊3日の日程で行われました。初日は入所式のあと授業が行われ、生徒たちは新しい仲間と高校生活の第一歩をふみだしました。気になるプロジェクトアドベンチャーの授業はというと明日から始まります。みなさん頑張って下さいね。

 合宿2日目。この日のスケジュールには各クラス1時間づつプロジェクトアドベンチャーの授業が組み込まれています。時刻はまだ、朝の6時です。みんな眠そうですね。時間は大丈夫ですか?
 この合宿には生徒自身の自主性に任せた生活時間帯があり、スケジュール管理も各自の責任に任せられています。プロジェクトアドベンチャーは生徒だけでなく、先生にとっても初めての試みで、すこし緊張ぎみなようです。

■1学年主任(長谷川俊一 先生)インタビュー
 「本校には体育科があり全県区で生徒を募集しています。それで、早く高校に入って、生徒たちが学校生活に慣れていくように、スムーズに学校生活をおくれるような環境づくりをPA(プロジェクトアドベンチャー)によって行えればな、と思っています。」

 プロジェクトアドベンチャーとは仲間と協力して問題を解決しながら、他人を信頼し、思いやる心を育てる体験学習法のことをさします。アメリカで開発された学習法で、日本では5年前に初めて授業に採り入れられました。

 アメリカのハーバード大学の調査では、プロジェクトアドベンチャーの実施により「学校にはこれ以上行きたくない」という子供たちの答えが、35.8%から1.9%に減少したという事例があります。宮城県はプロジェクトアドベンチャーを教育現場に採り入れた先進県として全国的に知られており、県教育委員会では、公立学校での実践と研究、及び、指導者の育成に力を入れています。

  (20人くらいで自己紹介しながらキャッチボールをするゲーム)
 このゲームは自分の名前を相手に覚えてもらうのと、 自分もまたみんなの名前を覚えていく、キャッチボールゲームです。

 入学まもないため、出身中学のジャージを着ている生徒も目立ちます。

 はじめは相手の名前も分からず声をかけるきっかけもつかめなかったのが、ゲームが進むにつれ生徒たちは照れながらもお互いの名前を呼び合い次第にうちとけあっていきます。

 またストレッチ体操のように、言葉だけでなくお互いに支えたり支えられたりと体全体で触れあうことでも、一人ひとりが仲間意識を感じはじめるきっかけとなります。

■PA講師 関先生インタビュー
 「心の安全とか体の安全という、安全というのをみんなでつくり出しましょう。人の輪の中につくり出しましょう。チャレンジというのはそういう状況じゃないとできないのではないか、冒険してもらうには「安全」と自分が思わないといけないのではないだろうか。例えば、「あ〜何か言われたらいやだな〜」とか「こんなこと言ったらばかにされるんじゃないどろうか」とか思いながらやると、なかなかチャレンジできない。それを「安全」というのをみんなの輪の中で作っていきましょう、という部分でプロジェクトアドベンチャーはこれからは学校教育の場で、日本でも必要になってくるんじゃないかなと思います。」

 (座っている20人くらいが両手で大きな輪を持ちバランスを取りながら 立ち上がるゲーム)
 みんなが一斉にバランスをとって、一つの大きな輪が完成します。 相手の動きが自分に伝わり、自分の動きもまた他の人に伝わります。 大きな輪の完成はみんなのまとまりを表現しているのです。

■生徒インタビュー(やってみての感想)
 男子生徒「みんな初めて会った人たちだったので、面白いゲームでみんなの事を知ろう、というのが良かったと思います。」
 女子生徒「けっこう楽しかったです。いろいろやっていて勉強にもなったし、相手の名前とかもだんだん覚えるようになったのでとてもいい勉強にだと思いました。」

 前日のバスの中での様子と違って、午前のプロジェクトアドベンチャーを終え、やっとみんな打ち解けてきたようです。ごはんを食べながら、笑顔もこぼれます。みんな楽しそうですね。

 (大広間で騒いでる男子生徒たち)
 昼休みのひととき自分たちの部屋に戻ってもご覧のとおりです。 男子生徒ならではのパフォーマンスを披露。元気いっぱいです。 積極的な自己アピールで、クラスの雰囲気をいっそう明るくします。

■遠藤嘉博 先生インタビュー
 「出身中学が結構違うんですけども、その中でも、同じところに泊っているというだけで、だいぶ違いますね。仲間ができているような感じがしますね。」

■清水将 先生インタビュー
 「何かの際に人の協力とか、人の力を使えば出来るということがいっぱいあるんだよ、ということを伝えられると思うんですよね。そんなところで、PA(プロジェクトアドベンチャー)というのをうまく使っていければなと思います。

プロジェクトアドベンチャーの効果として、

心の再構築
人を信頼することが心を開く第一歩となり、プログラムが進むにしたがって本来の自由な心が蘇ります。

「気づき」の体験
人を心から信頼し、また信頼される体験が新しい世界に飛び込む勇気を生み、自分がいつのまにか熱い感情にみたされていることに気づきます。

そして、強い心の芽生え
冒険ゲームを通じて、達成感や開放感を感じ、プレッシャーに立ち向かう強い心がしっかり根を張ります。

■鈴木信也 教頭インタビュー
 「体育科があって部活動も大変盛んな学校ですので、今後、部活動でのチームワークづくりでこのPA(プロジェクトアドベンチャー)を使えればなと思います。」

 お互いが相手のことを受けとめ集団の中で自分を出していくには、それぞれが心の緊張をほどき、相手を思いやる気持ちを持つことが大切です。そのなかで、生徒たちに仲間をつくるきっかけを与えるのがこのプロジェクトアドベンチャーなのです。一人じゃ不可能なことも、仲間と力を合わせ挑戦すれば必ず成功できる!。このような気持ちを生徒たちに感じさせる心の教育が、これからいっそう注目されていきます。

  今日ご紹介したプロジェクトアドベンチャーは新入生向けということで 初歩的な内容でしたが、実際には様々なプログラムが開発されていて、創意工夫がなされています。子供たちが大勢で遊ぶことが少なくなった現代。様々な冒険の要素を盛り込んだプロジェクトアドベンチャーは、協調性や自立心を養うという意味で、その効果が大いに期待されています。

||||||||||||| アンのコメント |||||||||||||

 プロジェクトアドベンチャーではなかったんですが、私の小学校、中学校の頃には真冬に1週間自然の中で体験学習がありました。いろんなことを学びました。例えばチームでかまくらを作って、その中で一晩過ごしました。 厳しい条件の中で生活していくのにはやっぱりみんなで協力しあい、助け合わなければならないので、自然と協力しあう心が芽生えてきます。そして、そういう条件の中で自分一人で何ができるのかも発見できます。その頃のカナダの体験を振り返ってみると貴重な教育を受けたなと改めて思います。
 宮城県ではプロジェクトアドベンチャーはスタートしたばかりです。さらに充実したプログラムに育っていけば、すばらしいと思います。
 

 
 
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