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加川潤

加川 潤

164奇跡

2017年03月28日

 

アナウンサー入社試験は、今も昔も大勢の学生が受験する。

 

私も時々、面接官になったりする。

 

会場では、どうすれば受験生の緊張をほぐせるだろう、と考える面接官もいるが、
入社試験は緊張するのが当たり前なんじゃあ!

 

私も、かつて多くの放送局を受験したが、
面接官から「優しい言葉」をかけられたことなどない・・・。

 

いや、あった。

 

 

それはKHB東日本放送の最終試験だった。

 

その年は、新卒の学生はもちろん、既卒でも受験できるという、
大変ありがたい募集だった。

 

スポーツ新聞社(販売部)で働く私は、当時27歳。

 

大学時代、放送局を受けまくった私にとって約4年ぶりの試験だ。

 

年齢を考えれば、おそらくこれがアナウンサーになる最後のチャンスだろう。

 

そう考えると朝から何も食べられなかった。

 

スタジオ(面接会場)に入ると、
当時の面接官には、テレビ朝日のアナウンス部長
Yさんの姿もあった。

 

げげげ。よけいに緊張する。

 

 

 

試験が始まり、ニュース原稿を読み始めると、
緊張のあまり声がかすれて、ついには完全に出なくなってしまった。

 

声がマイクにのる、のらない、の問題ではない。

 

過去の試験でもなかった最悪の出来。

 

終わった・・・と思った。

 

 

すると目の前のYさんがこう言った。

 

 

さあ、ウォーミングアップも済んだことだし、

        ここから本気出していこうか。


 

(え? ひょっとして俺のこと気に入ってるのかな?)

 

 

突然、声が出た。

 

2本目の原稿、フリートークなど、
そこからは持てる力は出せた、と思う。

 

落ちても悔いはない、と思える試験になった。

 

 

役員の質問にも私らしく答えた。

 

(役員) 君は今27歳、新卒で入社していれば5年目の年齢ですが、
    入社したら
5年の差をどう埋めていくつもりですか…?


(加川) はあ・・・すみません、
    受けている間に
28歳になっちゃいました。


(一同) ええっ! なんだよ~! 仕方ないなぁ、   
    
と言って全員が、履歴書の2728に書き直した。


面接官
Yさんの一言がなかったら、

 

私はアナウンサーになれなかっただろう。



アナウンサーを目指して
放送局の試験に臨んでいる
皆さん!

 

頑張れ! へこたれるな。

 

君にも奇跡は起こせますぞ。

 

                     【終】