酒を飲んだ後、路上で寝ている間に無くなっていました。兵庫県尼崎市は、すべての市民およそ46万人分の個人情報が入ったUSBメモリーを紛失したと明らかにしました。

■“信じがたい”原因 「居酒屋」立ち寄り…

 尼崎市民:「個人情報がこれだけ言われている時に、許しがたいことだと思いますけどね」「尼崎、ちょっと緩んでるのちゃうん」

 尼崎市・稲村和美市長:「市民の皆様にも、大変ご心配をお掛けしておりますことを、心からおわび申し上げます」

 市の担当者は、額にたまった大粒の汗をハンカチで何度も何度もぬぐいます。

 市の担当者:「全市民の住民基本台帳の標本46万517人分。内容と致しまして、統一コード、氏名、郵便番号、住所、生年月日、性別、住民となった年月日などの情報でございます」

 流出の恐れがあるのは、住民基本台帳の情報だけではありません。

 およそ8万2700世帯分の住民税に関する情報と、生活保護受給世帯と児童手当受給世帯の口座情報もです。その原因は、信じがたいものでした。

 市の担当者:「臨時特別給付金の支給業務の受託者である関係社員が、コールセンターでのデータ移管作業のために、必要なデータを記録しましたUSBメモリーをかばんに入れて持ち出しをしました。データ移管の作業完了後ですね、飲食点に立ち寄りまして、食事を済ました後に、当該USBメモリーを入れたかばんの紛失が判明致しました」「(Q.飲食というのは、飲酒を含む?)店の業態としましては、居酒屋と聞いております。食事と飲酒をしていたと、報告を受けております」

■関係社員 ふらふら歩き…“路上で熟睡”

 尼崎市は、新型コロナの影響で生活に困窮した世帯に支給する臨時特別給付金の支給業務を、外部の業者に委託していました。

 その業者は、市民からの問い合わせに答えるコールセンターにデータを移すため、USBメモリーにデータを移し、大阪府吹田市にあるコールセンターに持ち運んだといいます。

 作業終了後、本来消去しなければならないUSBメモリーのデータを、個人のかばんに入れてそのまま持ち出し、午後7時半ごろから10時半ごろまで、近くの居酒屋で飲食していたというのです。

 市の担当者:「飲酒をしていたと報告を受けております。解散をした際には、当該関係社員の方がかばんを持っているのは、皆さん記憶がありまして。その後はちょっと、ご本人さんの記憶も定かではない」

 駅で解散した後、かばんを持っていた40代の男性は電車に乗らずに隣の駅近くまでふらふらと歩き、いつの間にか路上で熟睡。目を覚ますと、かばんが無いことに気付いたといいます。

 USBを紛失した委託会社:「(Q.目が覚めたのは、どれくらい後?)深夜2時、3時あたりですね。(かばんが無いと)気付いた時には、戻って周辺も捜しはしたんですが、その時点で見つからなかった」

 紛失したUSBにはパスワードが設定されていて、今のところ個人情報の流出は確認されていないということですが、騒動は、これだけでは終わりませんでした。

■フリマアプリに“尼崎USB”…怒りの市民

 フリマアプリ上で「尼崎のUSBメモリ」と称する商品が次々と出品される事態になりました。

 その価格は18万円のものや、45万2600円のものもありました。尼崎市の人口を意識したのでしょうか。USBを紛失した業者は、次のように話しているということです。

 USBを紛失した業者:「写真を見る限り、形状などから、21日に紛失したUSBではないと見ていますが、念のため確認中」

 現在、この商品は削除されています。

 街では、セキュリティー面の不安からUSBを使わないという声が大半を占める一方、こんな声もありました。

 50代男性:「重要なデータとかを持ち出さないといけない時は、基本NGとなっていますけども。かばんをちょっと置いちゃったということがあったり。(それ以降)気を付けるようにはしているつもりです」

 尼崎市は専用のコールセンターを設置するなど対応していますが、市民は怒りを隠せません。

 尼崎市民:「ただ単に、情報ありませんでした、回収できましたで、済むような話ではない」「もうちょっと、しっかりしてもらんと困ります」

(「グッド!モーニング」2022年6月24日放送分より)