アメリカのトランプ大統領は、有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の発行元などを名誉毀損で提訴しました。

 「ウォール・ストリート・ジャーナル」は17日、少女への性的虐待の罪で起訴され、その後自殺した大富豪・エプスタイン氏宛てに、トランプ氏が2003年に書いた手紙が存在すると報じました。

 手紙はエプスタイン氏の50歳の誕生日を祝うもので、女性の裸の絵とともに「誕生日おめでとう。そして毎日がまた別の素晴らしい秘密の一日となりますように」などと書かれているとしています。

 この報道に対し、トランプ氏は「私は絵を描かない」「手紙は偽物だ」とし、18日、「ウォール・ストリート・ジャーナル」の発行元やオーナーで「メディア王」の異名を持つルパート・マードック氏らを名誉毀損などで提訴しました。

 少なくとも100億ドル=およそ1兆4800億円の損害賠償を求めているということです。

 トランプ氏の支持層の「MAGA」派は、エプスタイン氏が少女買春をあっせんした「顧客リスト」が存在し、口封じのために殺害されたとする「陰謀論」を主張してきました。

 しかし今月、司法省が否定したことから、激怒した「MAGA」派の一部と政権が対立する事態となっています。