13日から警察官がライフル銃を使ってクマを駆除することが可能になるのを前に、警察庁が運用要領や留意事項などを定めた通達を取りまとめました。
クマによる被害が相次ぐなか、被害が大きい岩手県警と秋田県警には他の都道府県の警察から機動隊の「銃器対策部隊」が派遣され、13日からは警察官がライフル銃を使用して人里に侵入してきたクマを駆除することが可能になります。
これを前に警察庁は12日、全国の警察にクマ駆除に伴う運用要領や留意事項などについて定めた通達を発出しました。
通達では、各都道府県警察において「熊駆除対応プロジェクトチーム」を立ち上げ、警察本部や警察署の担当が機動隊と一体となって駆除にあたる体制を確立することとしています。
実際の現場では現場責任者1人のほか、現場指揮官1人、射撃担当2人の合わせて4人が現場対応ユニットとして対応にあたります。
市街地などでクマの出没が確認された際には、緊急銃猟や箱わなでクマの駆除が行われるか不明な場合などにプロジェクトチームは現場対応ユニットを出動させます。
そのうえで、警察官による駆除が必要であると認めた場合には安全確保を確認したうえで、ライフル銃を使用して駆除を行います。
駆除したクマの死骸については市町村などと適切な処理について調整することとしています。
また、安全に駆除を行うためにはクマの急所である頭部や胸部を確実に撃つといった高い射撃の技術が必要であることから、猟友会などと合同で実践的な訓練を行い、必要な射撃技術を習得する必要があるとしています。