衆議院の議員定数を削減する法案について、自民党と日本維新の会の幹事長が会談し、今の国会での成立を目指す方針を確認しました。ただ審議入りの見通しは立っていません。

維新 中司幹事長 「定数削減の法案についてのつるしですね。これを下ろしていただく。そして審議に入るということをお願いを改めてさせていただきました」

 自民と維新が共同提出した議員定数を「1割」削減する法案には、1年以内に結論が出ない場合、自動的に45議席を削減する内容が盛り込まれています。

 これに野党側が反発し、法案を特別委員会に付託することについて、与野党間で調整が整っていません。

 これについて自民党の鈴木幹事長は「提出法案に問題があるとするならば、委員会で議論すべきだ」と牽制(けんせい)しています。

 一方で、与党側が定数削減法案の審議を求めている委員会では、企業・団体献金を巡って与野党がそれぞれ提出した法案の審議が続いています。

 そのため、国会は17日に会期末を迎えますが、定数削減法案の審議入りも見通せない状況です。

 維新側は「会期を延長してでも成立させたい」としていますが、自民党内には「議員定数の削減は強引に進めるべきではない」などとの慎重論も根強く、温度差が浮き彫りとなっています。