中東情勢を巡る米国の対応が再び揺れ動いている。日本時間24日午前5時半、トランプ米大統領は自身のSNSで、イランとの停戦交渉について「最終段階に近づいている」と投稿した。トランプ氏は投稿で、「イランとの合意に向けた交渉はほぼ終了し、最終段階にある。詳細は現在協議中であり、まもなく発表される予定だ」と説明。さらに、「合意には多くの項目が含まれるが、ホルムズ海峡は開放されることになる」と言及。米ニュースサイト「アクシオス」は24日、米国とイランの停戦・合意交渉を巡り、協議が「最終段階」に入ったとされる中、その具体的な枠組み案を報じた。報道によると、まず両国は60日間有効となる覚書に署名し、双方の合意があれば延長も可能とする。この期間中、ホルムズ海峡は通行料なしで開放され、イラン側は海峡周辺の機雷除去に同意する見通しという。さらに米国は、イランへの港湾封鎖を解除し、一部制裁措置の緩和を進める案が検討されている。最大の焦点となる核開発問題では、イランが核兵器開発を行わないことを確認したうえで、ウラン濃縮計画の停止や備蓄撤去について交渉する方針が盛り込まれたとされる。また、イスラエルとレバノンを巡る武力衝突の終結も協議対象に含まれるという。

わずか数日前には、対照的な動きが伝えられていた。米メディアは22日、トランプ氏が国家安全保障担当の上級チームと協議し、イランへの追加攻撃を真剣に検討していると報道。外交交渉による突破口が開かれない場合、新たな軍事行動に踏み切る可能性が議論されたとしていた。さらに、トランプ氏は週末に予定されていた長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏の結婚式への出席を見送り、「この重要な時期にはホワイトハウスに留まることが重要だと感じている」とSNSに投稿していた。政権中枢に留まり対応を優先する姿勢を示したことで、対イラン追加攻撃への警戒感が高まっていた。

ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は5月20日、北京で会談し、軍事・経済・外交分野での協力深化を確認した。ウクライナ侵攻を巡る対ロ制裁や米中対立が長期化する中、中ロ両国は新時代の全面的戦略協力を掲げ、対米包囲網とも受け取れる連携強化を内外に誇示した。会談は北京の人民大会堂で行われ、習氏は儀仗隊や礼砲による歓迎式典でプーチン氏を迎えた。会談前には、子どもたちが中国とロシア両国の国旗を振り、友好関係を演出した。プーチン氏は「両国は二国間関係のみならず、国際舞台においても協力を積極的に推進していく」と表明。習氏も「中ロ両国は対等の立場で相互を尊重し、新時代の全面的戦略協力パートナーシップの発展を堅持してきた」と述べ、長期的な協力関係の維持を強調した。

共同声明では、中ロ善隣友好協力条約の有効期限延長に加え、「包括的パートナーシップ」と「戦略的協力」で一致。金融分野では自国通貨建て決済の拡大を進めるほか、貿易・エネルギー分野でも連携を強化するとした。一方、声明は米国への牽制色を濃く帯びた。両国は覇権主義や単独行動主義に断固反対すると明記。さらに、米国のミサイル防衛構想「ゴールデンドーム」が戦略的安定を脅かしていると批判、イランへの軍事攻撃についても「国際法および国際関係に違反する」と指摘した。台湾問題では、ロシア側は「一つの中国」原則を改めて確認、いかなる形態の「台湾独立」にも断固反対すると表明した。習氏は5月14日の米中首脳会談でも、「台湾問題は中米関係で最も重要な問題、適切に処理できなければ衝突という危険な境地に追い込むことになる」と警告している。

★ゲスト:興梠一郎(神田外語大学教授)、廣瀬陽子(慶應義塾大学教授)、小谷哲男(明海大学教授) ★アンカー:杉田弘毅(ジャーナリスト/元共同通信論説委員長)