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  大正10年(1921)、日本最初の童謡専門誌「おてんとさん」が、仙台で創刊された。当時、すでに名を馳せていた詩人の野口雨情、山村暮鳥らも絶賛するほど、文学関係者注目の創刊であった。出版したのは、22歳の若き童謡詩人のスズキ ヘキと天江富弥(あまえ とみや)である。

 このドキュメンタリードラマは、日本初の童謡専門誌「おてんとさん」が、仙台の児童文学活動の先駆けともなり、如何にして、その後の仙台の児童文化活動に大きく影響してきたかを探る。と共に、宮城にこだわり宮城の言葉で童謡を作りつづけたスズキヘキと彼を支えてきた天江富弥の人間的スケールの大きさとその魅力を伝えるものである。


 「少年少女の読物や雑誌の大部分は、その俗悪な表紙…内容は飽くまで功利とセンセイショナルな刺激と変な哀傷とに満ちた下品なもの…」
 これは、「おてんとさん」創刊に影響を与えた児童雑誌「赤い鳥」のチラシの一文であるが、この言葉はまさに、現代の日本の子供たちを取り巻く環境とそっくりである。
 おおらかな大人の詩人である二人が、子供たちを取り巻くこの環境を今生きていたら、どのように語るのであろうか、これがこのドキュメンタリードラマの根底に流れるコンセプトである。


 ドキュメンタリー部分では、スズキヘキをこよなく愛する、さとう宗幸さんを案内役として、今も仙台市内に点在する貴重な資料、ゆかりの場所を訪ねて、「おてんとさん」と二人が生きてきた時代、仙台の児童文化活動などをわかりやすく紹介していく。
 
 ドラマ部分では、仙台の現在の街を舞台にして、在仙の俳優たちが「おてんとさん」を創刊した二人の児童文化活動にかける熱い思いと情熱、同志、親友としての交流を演じていく。
 知られているようで知らない、日本初の童謡専門誌「おてんとさん」と、人間的魅力にあふれる在仙の二人の詩人の生き方を紹介する。


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