学校で不適切な指導を受けて亡くなった子どもたちの遺族が、こども家庭庁に対策の強化を訴えて要望書を手渡しました。

 要望書を提出したのは、教員や部活の顧問から暴力的な行為や叱責(しっせき)などの不適切な指導を受けて、子どもやきょうだいを亡くした遺族らです。

 遺族らは「不適切指導による自殺は学校側が積極的に調査を行わず、同じことが繰り返されてきた」と訴えました。

 札幌の高校に通う当時、高校1年生だった悠太さんは2013年、吹奏楽部の顧問からの不適切な叱責を受け、その後、亡くなりました。

弟・悠太さんを亡くした姉、はるかさん 「各省庁が上げてくるデータにはなかなか不適切指導で苦しんだ子どもの形跡や背景が拾われていない状態なので、こども家庭庁で調査をやっていっていただきたい」

 遺族らはこども家庭庁が主体となって亡くなった原因究明を行い、実効性のある対策を考えてほしいとしています。

 小中高生の自殺者数はおととしは514人、去年は513人と依然として高い状態が続いています。

 厚労省は悩みを抱える人は1人で悩まずに「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNSの相談窓口なども利用してほしいと呼び掛けています。

▼「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556 ▼「#いのちSOS」0120-061-338 ▼「よりそいホットライン」0120-279-338 ▼「いのちの電話」0570-783-556