ほっとネットとうほく「わが子は誉れ ―老いてゆく男の子と家族の16年 ―」

開催日 2024年2月28日(水曜日)

 2月28日(水)午前10時30分から、東日本放送・本社(太白区あすと長町)で第493回番組審議会が開催されました。

 対象番組は、khbが企画制作し今年2月に放送した「コケイン症候群」と闘う須知誉(すちほまれ)さんとその家族の16年を描いたドキュメンタリーです。誉さんが抱えている難病は、通常の4~5倍の速さで体が老化する早老症の一つ「コケイン症候群」。寿命は15歳から20歳といわれ、発症は50万人に1人という希少難病ゆえ治療法の研究は進んでいません。余命宣告を受けてもなお、命の危機を何度も乗り越えてきた誉さん。歩くことや視力など様々なものを失っていく中、唯一の希望は「“思い出”は生きる力になる」という医師からの言葉です。思い出を作ろうと計画を立てる家族。深い愛情に包まれた誉さんと家族の姿を追ったドキュメンタリーです。

 委員からは、「誉さんの弟たちの成長と両親の切ない思いが、共感や感動を与えた」「余命宣告の悲劇が、今を大事に生きるというメッセージになっていて、須知家の皆さんがそうできたことの幸せを感じられた」「何の為に生きているのか、幸せとは何なのかを考えさせられた」「コケイン症候群という病と、患者をケアする家族の心情や日常生活について学ぶ教育的な側面もあった」という評価がありました。

 一方で「多くの人のサポートがあって誉さんの日常があったと思うので、家族以外の関わりも映して欲しかった」「コケイン症候群という難病に対する行政の支援についての情報も盛り込んで欲しかった」という意見がありました。

 番組担当者は「家族以外との関わりや治療方法、誉さんが家族に何を残したのかについて、引き続き取材をしていきたい」と述べました。