観光地では人手不足という課題を抱えながら、ゴールデンウィークに突入します。

 宮城県の南三陸ホテル観洋では、ゴールデンウィークは5月3日から5日が満室になるなど客足の戻りを歓迎する一方、人手はぎりぎりの状態が続いています。

 宿泊客を迎える午後3時までに終えなければならない客室の掃除やベッドメイクは、フロント担当者や営業担当者も交えて対応しています。

 南三陸ホテル観洋小野寺浩支配人「一人が二役三役やるとかそれまで関わらなかった業務も含めて。みんなで手分けして当たるという形」

 宮城県ホテル旅館生活衛生同業組合がまとめた3月の宿泊者数は、宮城県全体でコロナ前をやや上回る水準となりました。

 一方で、従業員が足りず多くの客を受け入れられない旅館もあり、人手不足の解消は喫緊の課題となっています。

 こちらのホテルでは一時期、コロナ前の2割ほど従業員が減り、台湾からのインターンシップを再開するなど従業員の確保に努めていますが現在も十分とは言えません。

 南三陸ホテル観洋小野寺浩支配人「一人一人の力を上げていく。それで全体のレベルをある程度そろえる。サービスの向上がおろそかになってはうまくない話なのでそのあたりを我々がどう埋めていくかそういう工夫だと思います」

 ホテルの中には、人手不足を理由に空室があっても予約を受けられなかったり、調理場の人手不足で食事を出さない素泊まりにしたりする宿泊施設もあるということです。

 徐々に回復している宿泊需要ですが、完全に戻るまでには時間がかかりそうです。