宮城大学などが、イチゴの梱包に特殊なフィルムを活用し香港へ海上輸送する実証実験を行いました。香港まで2週間以上かかりましたが、品質にほぼ変化はなく高い評価を受けました。

 宮城大学の兼田朋子准教授がイチゴ輸出の実験で使用した特殊フィルムです。

 宮城大学兼田朋子准教授「品質を維持することさえできれば、今まで不可能だった船での輸送ができるなと考えてその研究を進めてきました」

 食品保蔵学を専門とする兼田准教授は、2月から3月にかけて宮城県やJAなど宮城県産イチゴ1280パックを香港に海上輸送する実験を行いました。

 香港まで2週間以上かかったものの品質にほとんど変化なく、現地のバイヤーからは日本と変わらない品質と高い評価を受けました。

 使用されたフィルムには、乾燥を防ぐととともに果物の呼吸量を抑える効果があるということです。

 宮城大学兼田朋子准教授「イチゴの呼吸量が減るということは、イチゴの失われるエネルギーが少なくなるのでその分長持ちする」 実験では、コンテナ内の温度を1℃前後に保つコールドチェーン流通も徹底されました。

 宮城大学兼田朋子准教授「一括大量輸送で低コスト、効率的輸送が海上輸送によって実施することができます」

 兼田准教授らは、秋には同じ方法でブドウや梨を香港に輸出することにしています。