東日本大震災で被災した人たちの思い出が詰まった写真。その「お焚き上げ供養」が、宮城県南三陸町の寺で行われました。
南三陸町では、震災の津波に流された写真が自衛隊員やボランティアらによって探し出されました。
見つかった写真は13万枚にものぼり、町は展示会を重ねることでこのうち2万枚を持ち主に返却してきました。
しかし近年は返却がなかなか進まず写真の劣化が目立ってきたため、震災の13回忌を機にお焚き上げをして供養することになりました。
16日は町内の大雄寺に関係者十数人が集まり、焼香と読経の後、被災者の思い出が詰まった写真を焚いていきました。
大雄寺小島孝尋住職「送り火とあわせてこの写真も思い出とともに極楽浄土に持っていってほしいということで、きょうお焚き上げをしたわけなんです」
写真の収集を提案した南三陸町の佐藤仁町長は関係者に対し改めて感謝の意を述べました。
佐藤仁町長「13回忌という一つの区切りをここでつけなければいけない。(写真を)集めて頂いた自衛隊の皆さんやボランティアの皆さん、本当にたくさんの皆さんにご協力頂きましたので、改めて感謝申し上げたいと思います。本当に有難うございました」
お焚き上げをした写真はスキャンしてデジタル保存されていて、町の社会福祉協議会で閲覧やプリントも可能ということです。