能登半島地震で、ANN取材団として石川県の被災地を取材してきたkhbの小笠原侑希記者に現地の状況を聞きます。

 小笠原侑希記者
 12日に石川県に入り、能登町を拠点に珠洲市や輪島市で8日間取材しました。普段ですと能登町から輪島市までは片道1時間ほどですが、道路の至るところで亀裂や陥没などが発生していて2倍以上の時間がかかる状況でした。

 道路に限らず、被災地ではインフラの復旧がなかなか進んでおらず様々な問題が起きています。

 被災地では、多くの地域で断水が続いています。輪島市の自宅で避難生活を続ける男性は、ベランダにバケツを置き雨水をためてトイレを流す際に利用していました。

 男性「飲料水は給水所からいただいているので十分ですが、生活用水が足りないというか。元の生活戻るには、水があればそこそこ戻るんじゃないかと思ってますので」

 小笠原侑希記者「珠洲市の避難所の裏です。避難生活が長期化しているということもあり、は多くのごみがたまっています」

 珠洲市では、ごみ処理場が被災した影響で可燃ごみ以外の収集再開のめどが立っていません。避難所のごみ置き場には缶やペットボトルなどが山積みになっていて、衛生環境の改善も課題となっています。

 インフラの復旧が進まず衛生環境の課題も解決しないと、被災者には安全に過ごせる2次避難所に移ってもらうことが重要です。

 被災地では2次避難の呼び掛けとともに、中学生の集団避難も進められていますが、家族の間でも、避難するか地元にとどまるか判断が分かれています。

 輪島市では、中学生約400人のうち258人が集団避難で家族の元を離れました。輪島中学校1年の杉木穂華さんもそのうちの1人です。
 杉木穂華「いよいよ出発だけど、友達と会えることが楽しみです」

 一方で母親の気持ちは複雑です。
 杉木穂華さんの母親「家では大丈夫だったけど涙なんか全然なかったけど、ちょっと今寂しくなってきた。寂しいし心配、まだどうなるか分からないし、心配だけどお風呂も入れるしトイレも流せるし、その点はいいかなって思っています」

 被災地で2次避難した人は21日時点で2607人と避難者全体の16%にとどまっていて、なかなか進んでいないのが現状です。被災地では「友人や知人なども多い住み慣れた地元を離れたくない」と、2次避難をためらう声も聞かれました。2次避難の遅れによる災害関連死の増加も懸念されています。

 国や自治体は避難が続く期間のめどや、戻った際の住宅確保の見込みなどを具体的に示すことで不安を和らげる取り組みが必要と感じました。