■2024年4月24日から運用開始 来週4月24日から始まる「熱中症特別警戒アラート」 高温により熱中症で人の健康に 重大な被害が出る恐れがある場合に発表される情報です。

これまでも使われている熱中症警戒アラートと どう違うのでしょうか。

■そもそも熱中症警戒アラートとは 熱中症警戒アラートは 2021年から全国で運用が始まっていて 気温に加えて湿度なども考慮した 暑さ指数(WBGT)を使って 熱中症の危険性を周知するものです。

都道府県単位よりも細かく分けた地域ごとに出され、 去年2023年度は58ある地域全てで発表されました。 夏になると連日出されることも珍しくありません。

■何がどう違うかズバリ 熱中症警戒アラートが暑さ指数33で出されるのに対し 新たにできる熱中症特別警戒アラートは 暑さ指数35に達すると予測される場合にだされます。

また熱中症特別警戒アラートは 都道府県単位で出されるため、 その都道府県内の全ての地点で 35に達すると予測される場合でないと発表されません。

暑さ指数35がどれほどかピンとこないかもしれませんが、 都道府県内全体で過去一番暑さ指数が高かったのは 埼玉県の34です。(2012年以降) データ:環境省 過去の暑さ指数(WBGT)の集計結果

観測されたのは2020年8月11日で、 この日は埼玉県では 鳩山で40.2℃、熊谷で39.6℃まで上がりました。 この時を上回る暑さ指数で発表と考えると どれだけ危険な暑さか少し想像しやすいでしょうか。

熱中症特別警戒アラートが出た場合は =「過去に例のない広域的な危険な暑さ」が 予想されていると認識することが大切です。

■暑さも気象災害 今後も警戒 日本の年平均気温は 100年あたり1.35℃上昇しています。 1898年の統計開始以来、 最も平均気温が高かったのは去年の2023年、 それだけではなく、 2位2020年 3位2019年 4位2021年 5位2022年 と直近の5年がトップ5になっていて、 近年は、より一層高温に対して 警戒をしていかなければならないことが データからも証明されています。

暑さも気象災害となる時代です。 こうした暑さに対する情報にアンテナを張って、 危険な暑さに前もって気づき、 自分の命や自分の周りの大切な人の命も守れるようにしましょう!

テレビ朝日気象デスク 久能木百香