厳しい寒さが続く中、宮城県石巻市では低温の影響で伝統野菜の河北セリの生育に遅れが出ています。

 石巻市河北地区では、約20軒の生産者が河北セリを栽培しています。

寒さの厳しい冬場の旬の味覚として食卓を彩るセリですが、寒すぎるのは良くないようです。

 セリ農家高橋正夫さん「やっぱり寒いと伸びは鈍るよね。河北セリは長いのを売りにしてるから、ある程度伸びが無いと良いセリと周りから言われないんだよね」

 水の中にどっぷりと浸かっているセリですが、日中も氷点下のまま気温が上がらない場合、葉の部分の生育が遅くなります。

 氷点下の中で収穫すると、刈り取ったセリが凍ってしまったり黒く変色したりして商品になりません。

 そのため寒さが厳しい日は収穫を控えたり、気温が上がるのを待って収穫したりするため収穫量は減ってしまいます。

 セリ農家高橋正夫さん「日中(気温が)マイナスだとセリも凍っちゃうんで、(先週から)それで収穫できないっていうのが2日ぐらいありましたね」

 JAいしのまきによりますと、河北セリの出荷量は1月下旬以降例年に比べ3割ほど減っているということです。

 セリ農家高橋正夫さん「(収穫が)終わるまで気抜けないっていうか、気候に合わせた対策していかないと、収穫できない場合もあるので、やはり天気予報はいつでも聞いてますね」

 河北セリの収穫は2月中旬まで続くということで、自然が相手とは言え生産者は極端な冷え込みにならないことを願っているということです。