2日に発表されたノーベル生理学医学賞は、新型コロナワクチンの実用化に貢献したmRNAワクチンの立役者2人に贈られることが決まりました。評価された点にワクチンの専門家に聞きました。

 ワクチンに詳しい長崎大学大学院の森内浩幸教授は1990年代にアメリカ留学中、今回の受賞候補の1人、ペンシルベニア大学のドリュー・ワイスマン教授と同じ研究室に在籍していました。

 森内浩幸教授「(留学の)最後の3、4年間は今回の新型コロナの対策でアメリカでも活躍されたアンソニー・ファウチ先生の研究室にいたんですけれども、そこでドリュー・ワイスマンとも一緒でした」

 森内教授は、今回選ばれた背景にはその技術が革新的だったことに加え、新型コロナの発生から迅速に開発されたスピード感が評価されたのではと受け止めています。

 森内浩幸教授「RNAというのはあっという間に壊れてしまう。だからそれをワクチンとして作って注射して細胞の中に取り込ませるということは夢物語だと思っていました。まさにこのパンデミックの時に非常に役に立った、スピードも速かったし有効性も高いワクチンとして大活躍をしたというところがすごいところです」

 ただ、今回の受賞理由であるmRNAワクチンの開発につながる発見は2005年に論文に発表し、新型コロナワクチンとして実用化されるまで、積み上げてきた知見や技術が背景にあると指摘します。

 森内浩幸教授「(新型コロナウイルスの遺伝情報の公開から)11カ月という短い期間で使用することができるようになりましたけれども、それは決していい加減なステップを進めたわけでもないし、まだまだ海の物とも山の物とも分からないものを元にして作ったワクチンでは決してない、20年間の重みがあったものだということは知っておく必要があると思います」