カツオの豊漁が続く宮城県の気仙沼港では、今シーズンの水揚げが前年1年分の2.6倍になっています。生鮮カツオの水揚げ量27年連続日本一が確実とみられています。

 気仙沼港には24日朝、金華山沖などで漁をしたカツオの一本釣り船9隻が入港し旬を迎えた戻りガツオ計96トンを水揚げしました。

 気仙沼漁協によりますと、生鮮カツオの水揚げ量は20日時点で約2万1910トンと不漁だった前年の2.6倍となっています。

 第88佐賀明神丸森下靖船頭「5月から今までに無いような、20℃の黒潮の本潮が東北まで来た。(カツオは)めちゃくちゃ多いわけではないが、効率よく安定して取れている」

 専門家も、黒潮の北上が豊漁の要因としています。

 水産資源研究所青木良徳主任研究員「普段だったら漁場に移動するのに時間がかかっていたところを、漁場が近いのですぐに5時間から6時間で水揚げまで戻って、餌を積んですぐ漁場に行ってというサイクルがものすごく早いということで豊漁につながっているのではないか」

 現時点で2位の千葉県勝浦港は9086トンで、その差は2倍以上と大きく引き離しており、この差が縮まる可能性はほぼ無いと言います。

 気仙沼漁業協同組合臼井靖参事「前年は生鮮カツオの取り扱い日本一というのもぎりぎりまで分からなかった状況でしたが、日本一が確実視されています。10月そして11月まで少しでも長く漁を続けてもらえばと思っています」