アメリカのオースティン国防長官と中国の董軍国防相が16日、電話で会談し、米中の衝突を避けるため、軍同士の意思疎通を続けることを確認しました。

 米中の国防相の協議は2022年11月に対面で実施して以来、1年5カ月ぶりとなります。

 アメリカ国防総省によりますと、オースティン国防長官は「国際法が許す限り、安全で責任ある飛行や航行を続ける」としたうえで、緊張が続く南シナ海で航行の自由を尊重するよう求めました。

 また、台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて強調しました。

 米中間の軍事対話を巡っては、おととしの8月に当時のペロシ下院議長の台湾訪問に中国が反発し、軍同士の対話が途絶えたままになっていましたが、去年11月のバイデン大統領と習近平国家主席の会談で再開に合意していました。

 国防総省は今後も、中国側と積極的に対話を続けていきたいとしています。