三陸沿岸の定置網でマダイが豊漁となっていて、水揚げ量は前年同時期の30倍を超えています。

 10日朝の気仙沼市魚市場に水揚げされたのは、三陸沿岸の定置網に掛かった天然のマダイです。

 高級魚の代表格であるマダイは、今の時期にい長崎県や愛媛県などで水揚げされる魚です。

 気仙沼漁業協同組合臼井靖参事「数年前に(早い時期に)マダイが取れたという時期はあったと記憶してますが、ここ数年取れる魚種、時期が変化しているように思いますね」

 気仙沼市魚市場でのマダイの水揚げ量は、2023年は4月末の時点で140キロほどでしたが2024年は既に5トンを超えていて30倍以上の水揚げ量です。

 気仙沼漁業協同組合臼井靖参事「海水温の上昇が主な原因だと思いますけどね。ここ数年獲れる魚種が変わってきているので、取れる魚種で商売していくことが課題になってくると思います」

 気仙沼市の鮮魚店では、マダイの刺し身用の切り身が100グラム当たり300円前後と、2023年より100円ほど安くなっています。

 買い物客「安いんだね今。いっぱい取れてるから。取れれば何でも安い」

 こちらの鮮魚店を営む阿部長商店では、宮城県だけでは販路に限りがあるとして、首都圏や関東方面にもマダイの出荷行っています。

 小野寺浩之事業部長「うれしくもあり、ただ既存の南の魚だけが増えてきてるので、心配な面もありますね。北から来るサンマやサケが壊滅的な状態になってますので、本来の三陸の海ではなくなってきているのかなという心配はあります」