平成19年11月28日(水)「指揮者 岩城宏之 最後のタクト」について

開催日 平成19年11月28日(水)
議題 「指揮者 岩城宏之 最後のタクト」について

 11月28日(水)、東日本放送の番組審議会が開かれ、「指揮者 岩城宏之 最後のタクト」について議論した。

  北陸朝日放送が制作したこの番組は、テレビ朝日系列各局の番組審議会が評価するプログレス賞最優秀賞作品で、KHBでは、11月10日(土)午前10時45分から11時40分まで放送した。
番組では、去年6月に死去した世界的な指揮者岩城宏之さんが、オーケストラ・アンサンブル金沢を率いて、10時間にも及ぶベートーベンの交響曲連続演奏会を成し遂げるまでを追った。

  合評では、「病気と闘いながら偉業を達成し、音楽への情熱を死の間際までも絶やさなかった岩城さんに深い感銘を受けた」「終戦直後の幼い頃、文化の兵隊さんという言葉に感動し、音楽で世界に貢献してきた岩城さん。番組は、その生き様そのものを交響曲に仕上げたすばらしい作品だ」といった意見が出された。一方で、「なぜ大晦日にべートーベンの交響曲全曲を演奏したのか、もう少し語って欲しかった」との指摘があった。

 これについて制作を担当したディレクターは「岩城さんは、ヨーロッパへの対抗意識から、日本人として達成したかったのではないか。岩城さんの言葉としては、そこまでは描き切れず、力不足だったが、この取材で10時間ものコンサート全てを映像に残すことができた」と述べた。