番組合評 テレメンタリー2016「津波を撮ったカメラマン~見つめ続けたふるさとの復興~」

開催日 平成28年7月27日(水曜日)

議題 番組合評 テレメンタリー2016 「津波を撮ったカメラマン~見つめ続けたふるさとの復興~」

 7月27日午後4時30分からKHB東日本放送・本社で、第420回東日本放送番組審議会が開催されました。
 合評したのは、KHBが制作したドキュメンタリー番組「テレメンタリー2016 津波を撮ったカメラマン~見つめ続けたふるさとの復興~」(KHB6月7日放送)です。気仙沼市出身で、故郷を襲う大津波を撮影したKHBの千葉顕一カメラマンは、自らも家を流され、仮設住宅で暮らしながら、支局カメラマンとして取材を続けています。震災から5年が経ち、住宅の再建など復興に関するニュースが増えてきた一方で、家族を失った悲しみを抱えている人々と向き合う、報道カメラマンの思いを描きました。
 委員からは「震災から5年が経過した被災者の心情がよく描かれていた」「千葉カメラマンの誠実で丁寧な取材から、インタビューを受ける被災者と気持ちが通じ合っていることが分かり、震災報道への使命感が感じられた」「震災の記録が後世の防災に役立つと考えると、全国放送した意味はとても大きい」と高く評価されました。
 一方で「支局カメラマンの役割をもっと詳しく紹介して欲しかった」「自分も被災者である千葉カメラマンが、被災者を取材するにあたって生まれる葛藤にもっと触れて欲しかった」という意見がありました。
 番組担当者は「地域に密着してきた千葉カメラマンの目を通して、被災地の今を全国に伝えたいという思いで制作した。今日いただいた意見をこれからの番組制作に生かしていきたい」と語りました。