番組種別の報告、番組合評「よみがえる国宝 瑞巌寺」 ほか

開催日 平成28年4月27日(水曜日)

議題 番組種別の報告、番組合評「よみがえる国宝 瑞巌寺」ほか

 4月27日午前10時30分からKHB東日本放送・本社で、第417回東日本放送番組審議会が開催されました。

 今回は、はじめに2015年10月~2016年3月までに放送した番組の「種別ごとの放送時間」について報告し、続いて自社制作番組「よみがえる国宝 瑞巌寺」(放送:2016年3月26日午前10:30~11:30)について合評しました。

 「よみがえる国宝 瑞巌寺」は、KHB開局40周年記念特別番組として制作、放送されたもので、宮城県が誇る松島の国宝・瑞巌寺の大規模な修復工事の様子を、8年にわたり追いかけたドキュメンタリー番組です。およそ400年前、伊達政宗が豪華絢爛な安土桃山文化を反映させて創建した瑞巌寺。これまで何度も修復されてきましたが、基礎の地盤沈下が進んでいる部分もあり、国宝という文化財としての価値を鑑みて2008年から10年の歳月をかけて保存修理事業が行われています。番組では、無いと思われていた創建当時の鬼瓦の発見など、修復工事を進めていく中で明らかになった事実を紹介。また、次の100年に繋ぐ修復工事での職人技の数々や創建当時の欄間の彩色を色鮮やかに再現した「桃山文化の美」等を紹介しました。

 委員からは「開局40周年記念の特別番組として相応しい見ごたえのある内容だった」「長期間に及ぶ取材とそこから得られた映像の集積が見事で、地元局ならではの番組づくりだった」「修復の過程を丁寧に描いている。伝統の技や最先端のテクノロジーの紹介を通して日本のものづくりの素晴らしさを誇りに感じた」「修復に携わる職人や技術者といった『人』にスポットを当て、その情熱や修復にかける想いを伝えている点に好感をもった」「映像美などテレビメディアの強みを活かした番組だった」「歴史ロマンとしての魅力を感じた」と高く評価されました。

 一方で「様々なエピソードが紹介されていたが、修復の全体像が今ひとつ理解できず残念だった」「費用や関わった人数など修復の規模の大きさを端的に表現してほしかった」という意見がありました。

 番組担当者は「取材量が膨大だったこともあり今回の番組では紹介しきれなかったことも多い。今後も機会を得て発信を続けていく」と語りました。