テレメンタリー2021 土砂災害と森林抜粋-民家に迫る危険-

開催日 2021年11月24日(水曜日)

 11月24日(水)午前10時45分から、東日本放送・本社(太白区あすと長町)で第471回番組審議会が開催されました。
 
 今回の対象番組は「テレメンタリー2021 土砂災害と森林伐採-民家に迫る危険-」(10/18深夜1:31~放送)です。この番組はkhb東日本放送が企画・制作し、宮城県内だけでなく、テレビ朝日系列24局で放送したドキュメンタリー番組です。
 
 2019年に東日本に甚大な被害をもたらした台風19号から2年。宮城県丸森町で起きた土砂崩れの原因を探り、同様の危険性が日本全国に及ぶのではないかと警鐘を鳴らすNPO法人の現地調査の結果や、専門家の見解、林野庁などの取材を交え構成されています。

 委員からは「土砂崩れが起きるメカニズムなどが、CGや空撮といった映像技術を効果的に組み合わせて説明されていてとても理解しやすかった」「森林開発に関する知識や林業について、貴重な学びがあった」「取材先が多岐にわたっており、学習教材としても活用できる内容だった」「自然災害が、自然の問題だけでなく、人間の営みが深く関わっている点を改めて考えさせられた」「課題を解決しようとする動きが紹介されており、今後へのヒントが得られた」「地元の丸森町の被害を起点とし、熊本県における災害など日本全国に広げており、ローカルから全国へ、個別事例から普遍的な問題提起へと発展させている点を評価する」といった意見がありました。

 一方で「khbが調査し報道している点をもっと前面に出してもよかったのではないか」「森林を所有しているのは個人なので、個人の財産の使用制限に関わることもあり、解決は決して一筋縄ではいかない。問題の解決策として出されていた情報について、もっと取材を重ねてほしい」といった意見がありました。

 番組担当者は「災害報道というと被害の大きさを伝えることばかりが目立つが、次の災害を最小限に抑えるために何ができるか、という視点で番組を制作した。林業に関する課題はすそ野が広い。継続的に取材し、発信を続けていきたい」と述べました。