めざせ!頂点

担当者のつぶやき

日常が戻ってきた 2023.6.14

久しぶりの更新です。この番組は今年4月から月1回最終日での放送になってしまいました。

コロナ禍での観戦規制が緩和されて今年の高校総体には多くの父兄や部員、一般生徒の方々が会場に足を運んでいました。一部観戦制限のある競技もありましたが、多くの競技では制限が撤廃されて会場に大きな声援が響き渡っていました。陸上競技の最終種目のマイルリレーでは部員や父兄たちが大きな声で母校名を叫んで応援していて「青春は蜜」という日常が戻ってきました。バスケットボールやサッカー会場には出場校以外の高校の生徒たちの姿もあり強豪校のプレーに見入っていました。このままこの日常が続く事を願います。

突然の訃報に接して驚きました。番組で何度か取材させて頂きました仙台大附属明成高校バスケットボール部の佐藤久夫監督が6月8日に亡くなりました。前任の学校から含めて数多くの全国タイトルを獲得して多くの優秀な選手を育てあげた名伯楽です。自分より背の高い部員たちを鋭い眼光で見上げながら厳しく指導する姿が脳裏に焼き付いています。心よりお悔み申し上げます。

日常が戻ってきた
日常が戻ってきた
日常が戻ってきた
日常が戻ってきた

勝負に拘る直向な姿 2022.10.13

9月28日から30日に山形で開催された東北高校陸上新人大会。

4×400mリレー、通称マイルリレー予選。100m、200m走で県内上位の実力者のアンカーが4位でバトンを受け取った。1位とは10m近く、前を行く3位と2位のランナーにも5m近く離されている。必死に前を追いかける。2位以内に入らなければ決勝レースには自動的に進めない。バックストレートに入り少しずつ差を縮める。しかし、100m、200mではトップレベルでも400mは違う競技に等しい。2位に入っての決勝進出は厳しいかなと思っていた。

第3コーナーに入り3位と2位の背後まで追い着いた。ホームストレート、400m専門の選手でもここからがきつくなり失速してしまう事がある。疲労蓄積がピークになりかわすのは厳しいかなと思っていた。

ところが残り50mくらい、100m、200mでは綺麗で躍動感溢れるフォームを見せるアンカーが手を大きく前後に振り、首を左右に傾けながら太腿を上げて必死のラストスパート。足で走るというよりは全身を使って力を振り絞り前を行くランナーに追いついた。最後は2人をかわして2位に滑り込んで決勝進出を決めた。3位とは僅か0秒27の差だった。

首と肩を左右に大きく振ってのなりふり構わぬような走りに鳥肌が立った。県大会の4×100mリレー、女子はこの大会の4×100mリレーでミスをして思うような結果を残せていなかっただけに2位を奪い取った彼の走りには特段の感動を覚えた。

やはり、高校生が直向に勝負に拘る姿は人々に感動を与える。

東北高校陸上新人大会
東北高校陸上新人大会
東北高校陸上新人大会
東北高校陸上新人大会

コロナとの闘い続く 2022.9.28

久しぶりの更新になりました。

今年3月、コロナ変異株による感染者急増を受けて部活動自粛要請があり取材が厳しくなったことから番組は2回目の休止に追い込まれました。現在は放送再開しています。 6月の高校総体は無事に開催されましたが実戦形式での練習不足からか本来の力を発揮出来ずに敗退してしまったチームもありました。しかし、四国インターハイでは陸上競技男子3000m障害で利府の齊藤大空君(3年)、女子800mで壁谷衿奈さん(2年)、そしてボートの男子ダブルスカルで石巻が見事に優勝し入賞も大勢でて目覚ましい結果を残してくれました。

コロナの感染状況が落ち着いてきた事もあり、9月から新人大会がはじまり7日から開催された陸上競技では保護者の観戦が認められました。大会新が5つも出て、仙台青陵中高、泉館山、仙台向山などの躍進もあり素晴らしい大会になりました。 その後、感染者数は減少傾向にありますが寒くなるにつれてどうなるか予測がつきません。何とかこれから予定されている大会が無事に開催される事を願うばかりです。

コロナとの闘い続く
コロナとの闘い続く

昨年末からの動向 2022.2.22

昨年末から年始にかけて開催された全国大会に上位進出が期待された各校が出場した。ラグビー、サッカーの仙台育英、バレーボール男子の仙台商業、バスケットボール男子の東北、バスケットボール女子の仙台大明成、聖和学園は初戦で敗れたチームもあるがあと少しでベスト8、ベスト4に進出出来た。バスケットボール男子の仙台大明成は連覇が期待されたが惜しくもベスト4、バレーボール女子の古川学園は見事決勝に進出、惜しくも敗れはしたが堂々の準優勝を果たした。

1月中旬からまたコロナの新たな株が猛威を振るい始め、バスケットボールの新人大会が準決勝、決勝が行われる最終日が中止になった。その後は更に感染者が増えて自粛要請で2月は部活動がまた出来なくなってしまった。

何度も同じ事が繰り返されて生徒、先生も疲弊している。2月中旬になって少しずつ感染者数が減ってきているので早く部活動が再開して欲しいし、今は3月中旬から下旬にかけて全国各地で開催予定の各種競技の全国選抜大会が開催される事を願うばかりだ。

昨年末からの動向
昨年末からの動向
昨年末からの動向
昨年末からの動向
昨年末からの動向
昨年末からの動向

部員の減少 2021.12.10

生徒数の減少という事にも起因するのかもしれないが、部活動をする高校生が減ってきているように感じる。
個人競技種目であれば、比較的生徒数の減少が少ない仙台市内の学校であろうが他の地域の学校であろうが関係なく自分の頑張り次第で頂点を目指す事が出来るように思う。しかし、チームスポーツとなると部員が少ない事はハンディになるのではないだろうか。必要なグループトレーニングに支障をきたし紅白戦が組めないなど練習メニューが限られてきてしまうからだ。高校野球では部員が9人揃わない為に単独での大会出場が叶わない学校が出てきている。こうした学校は同様の悩みを抱える近隣の2つや3つの高校が合同チームで1つのチームとして出場したりしている。他の競技でも同様の対応がされていて素晴らしい救済策だと思う。昨年のソフトボール新人大会では合同チームが準優勝したこともあるが稀なケースだと思う。部員減少に歯止めを掛ける為に先生たちもあらゆる手を尽くしていると思う。この生徒はと思った生徒を根気強く勧誘されてその部員が花開いたという事例もある。しかし、様々な努力をされてはいるが中々打開策がみつからないのが現状ではないだろうか。

この番組で部活動をする喜びや一つの事に打ち込む素晴らしさを少しでも伝える事が出来ればと思う。このことが引いては部活動に取り組む生徒が増える事の一助になればと思って。

部員の減少

日常が戻って来ている 2021.12.1

少しずつ日常が戻ってきた。 10月初旬に宮城県で予定されていた高校陸上新人東北大会がコロナの影響で中止になってしまった。出場を決めて準備していた選手にとっては非常に残念なことになった。 その後、全国で徐々にコロナ感染者が減少してきたこともあり高校生の大会でも日常が戻りつつある。

無観客での開催だった様々な競技の県高校新人大会。だが、非常事態宣言解除を受けて有観客で開催する競技も出てきた。部員たちは観てもらいたいという気持ちがあるだろうし保護者も子供たちを応援する為に会場を訪れたい。

万全を期して無観客開催で実施した種目もあるが、保護者を入れて開催した種目もあり応援合戦が静かに行われていた。 このまま感染者数が落ち着いて、基本的なコロナ対策を取っていれば有観客での開催が当たり前という事になって欲しい。

日常が戻って来ている
日常が戻って来ている
日常が戻って来ている
日常が戻って来ている
日常が戻って来ている
日常が戻って来ている

ライバルの存在 2021.11.18

ライバル。数年前の高校野球の東北と仙台育英。お互いが鎬を削り死闘を尽くす、勝ったり負けたりの戦いが毎年繰り返される。実力伯仲したライバルとの緊迫した試合が部員たちの成長を促す。ひいては全国で戦えるチームに姿を変えていく。

女子バスケットボールの仙台大明成と聖和学園。この2チームも数年前からライバル。毎試合最後の最後までどちらが勝つかわからない。今年6月の高校総体では聖和が勝ってインターハイに出場した。10月に行われたウインターカップ県予選決勝もこの2チームの対戦となった。試合は一進一退の展開。第4クォーター残り30秒。それまでリードを許していた聖和が追いついて逆転した。更に試合は進み残り5秒。仙台大明成がタイムアウトを要求。点差は1ゴールでは追いつけない3点。試合がスタート、勝負ありかと思った残り2秒、仙台大明成が奇跡の同点3ポイント。土壇場で追いついた。試合は延長になり仙台大明成が79-73で優勝。お互いが最後まで試合を諦めず手に汗握る展開だった。対戦成績は1勝1敗。今年のウインターカップにはこの2チームが出場する。県予選決勝で息の詰まるような激闘を経験したことがお互いのチームの本大会での躍動に繋がるに違いない。

女子サッカーの聖和学園と常盤木学園もライバル。高校総体は延長の末、常盤木学園が聖和を破って優勝。9月に行われた全国高校選手権宮城県大会決勝では聖和学園がお返しとばかりに常盤木学園を破って優勝。2チームは東北大会出場を決めた。東北大会で3位までが全国大会に出場出来る。両チームは順当に決勝に進出、今年3度目の対戦となった。試合は接触プレーでお互いが体をぶつけ合う激しい戦いを繰り広げた。試合は常盤木学園が2点を入れて優勝。対戦成績を2勝1敗とした。この2チームも来年1月からの全国大会に出場する。こうしたライバルとの厳しいゲームを経験した事がひいては全国での戦いにプラスになるに違いない。

ライバルは県予選を勝ち抜き全国大会に出場する為には有り難くない存在かもしれない。しかし、長い目で見るとライバルの存在は部員のスキルアップやチームの団結力の向上に役立っているのではないかと考える。ライバルに勝つにはどうすれば良いのか常に工夫し、日頃の練習への取り組む姿勢にも影響しているのではないかと思う。切磋琢磨し合えるライバルがいる事はありがたいことなのではないか。

ライバルの存在
ライバルの存在

2年ぶりのインターハイ 2021.8.7

部活動に励む高校生が一番目標にしている全国高校総合体育大会インターハイが2年ぶりに開催されている。今年は北信越が会場。陸上競技は福井市の福井県営陸上競技場で開催された。東京オリンピックと会期が重なっている為、報道の取り上げが薄くなっているかもしれないが無観客開催ながら会場は熱気に包まれていた。

宮城県勢は常盤木学園が短距離で、仙台育英学園が中長距離で目覚ましい活躍をみせた。常盤木学園の佐藤美里さんは女子200mで優勝、100mで4位。また、佐藤さんも走った女子4×400mリレーは3位、4×100mリレーで7位、キャプテンの日下あやなさんは400mハードルで4位、学校対抗得点でも3位になり素晴らしい成績を収めた。仙台育英学園2年生のボニフェスムテチ君は男子3000m障害で残り3周で先頭にたつとそのまま優勝。米澤奈々香さんはいずれも外国人留学生を除くと日本人トップとなる女子1500mで2位、3000m3位、驚異的なラストスパートで日本人ライバルに競り勝った。また、利府の遊佐祥太君が男子八種競技で堂々2位になる活躍をみせた。

全国の高校生が集って少しでも早く、少しでも遠く、を目指してひたむきに真摯に争う姿は勝っても負けてもやはり胸を震わせる感動がある。

2年ぶりのインターハイ
2年ぶりのインターハイ
佐藤美里さん
佐藤美里さん(常盤木学園)
常盤木学園マイルリレーチーム
常盤木学園マイルリレーチーム
米澤奈々香さん
米澤奈々香さん(仙台育英)中央
ボニフェスムテチ君
ボニフェスムテチ君(仙台育英)

頼もしい姿(2) 2021.7.30

東北高ソフトテニス部女子の取材に行って以前番組で取り上げさせて頂いたソフトテニス部の卒業生に会えた。東京女子体育大4年の小松芹奈さん、現在も競技を続けている。母校での3週間の教育実習の最終日だった。4年前の2017南東北インターハイに出場を決めた時に取材させて頂いた。

福島県の中学出身の小松さんは高校3年生時に福島県会津若松市で開催されるインターハイに出場したいと先を見据えて強豪・東北高に進学、見事夢を叶えた。当時より身長が伸び体も引き締まりプレーに一層の磨きがかかっていた。部活動の時間、教育実習の合間を縫って自分も高校生たちを相手に試合形式のプレー行う。部員たちは年齢の近い尊敬する先輩の切れのあるプレーに目を見張り、貴重なアドバイスには目を輝かせながら聞き入っていた。

4年ぶりに小松さんの成長した頼もしい姿を見る事が出来た。大学卒業後も名門の実業団で競技を続けるようなので一層の活躍を見守っていきたい。

東京女子体育大4年小松芹奈さん
頼もしい姿
頼もしい姿
頼もしい姿
頼もしい姿
頼もしい姿

頼もしい姿 2021.7.16

またも陸上の話題です。 ここ5年間、高校生の様々な大会を数多く見てきた。どんなチームがあるのかどんな選手がいるのかを常に意識しながら。そして、番組で取材させて頂いた選手たちが大会でどのような活躍を見せてくれるのかも楽しみにしている。そして、卒業した選手たちの活躍も。

第76回宮城県陸上選手権大会が7月11日(日)~13日(火)まで弘進ゴムアスリートパーク仙台で開催された。この大会は国体予選も兼ねているため、関東や関西の企業や大学で競技を続けている宮城県出身の選手たちも出場した。

社会人1年目の小宮いつきさん。ハードラー。番組が始まった2016年、常盤木学園3年の時に取材させて頂いた。その後東京学芸大に進学、今年ジーケーラインに入社、仕事をしながら現在も競技を続けている。時間的な制約などで練習環境は決して恵まれていない。それでも今大会でも素晴らしいハードルワークを見せて女子100mHで優勝。しなやかで颯爽とした走りを見せてもらった。

三浦由奈さん。私が最も注目している卒業生の1人。柴田高の3年の時、日本選手権100mで5位、インターハイ100mで3位の実績。今は筑波大の2年生。今大会では一般女子100mにのみ出場。この種目で先月行われたU-20 200mで優勝した今、最も勢いのある高校生、常盤木学園3年の佐藤美里さんと激突した。スタートで出遅れた三浦さんだが直ぐに加速して伸びのある走りで中盤からトップにたつ。しかし、最後のフィニッシュで佐藤さんに追いつかれた。結果は11秒81の同タイムで2人が優勝。お互いが一歩も譲らない素晴らしい勝負を繰り広げた。全国トップレベルの走りを宮城で見ることが出来た。

陸上だけでなく他の競技でも取材させて頂いた選手が次のステップでどんな活躍をしているのか常に気にしてみている。高校時代に比べて更に逞しく成長して躍動する姿は本当に眩しい、そして頼もしい。
弘進ゴムアスリートパーク仙台
小宮いつきさん  ジーケーライン(常盤木学園卒)
(左)三浦由奈さん 筑波大2年  (中)渡辺流希愛さん 東京女子体育大2年  (右)藤野夢さん 福島大1年
(左)守屋憧里さん 大東文化大1年  (右)竹内心良さん 中央大1年  ともに常盤木学園卒
菅野航平さん 筑波大1年(仙台一高卒)

インターハイ出場権を争う 2021.6.24

今年のインターハイ出場を目指して陸上競技東北地区予選会が6月19日(土)~22日(火)まで岩手県北上総合運動公園北上陸上競技場で開催された。各県高校総体で6位入賞を果たした選手が集まりこの予選会で6位入賞までがインターハイ出場権を得る。(種目によっては4位まで)

宮城県勢は様々な種目で躍動した。中でも常盤木学園が目覚ましい活躍を見せた。短距離の佐藤美里さん(3年)は100m、200m、4×100mリレー、4×400mリレーで4冠。しかも、100mと4×400mリレーでは大会新を出した。ボニフェスムテチ君(3年)、米澤奈々香さん(3年)をはじめ仙台育英も男女で短距離・中長距離、フィールド競技で活躍。仙台西の渡邉希君(3年)は走り幅跳びと三段跳びで2冠達成。5000m競歩では男子が仙台三の三井洸君(3年)、女子は白石の太田陽菜さん(3年)が共に優勝。男子円盤投げで柴田の三浦瑶君(3年)、兜森琉君(2年)が1,2位を独占。男子八種競技で利府の遊佐祥太君(3年)が優勝。この他、仙台一は4×100mリレーで5位入賞、この種目で18年ぶりのインターハイ出場を決めた。また、番組で取材させて頂いた志津川のハンマー投げの阿部奈緒さん(3年)、棒高跳びの山内サクラさん(3年)は共に3位になり目標にしていたインターハイ出場を決めた。仙台育英の2人の1年生をはじめこの大会でインターハイ出場を決めた高校生の皆さんおめでとうございます。1ケ月後に始まる北信越インターハイで更なる躍動が楽しみです。

岩手県北上総合運動公園陸上競技場
岩手県北上総合運動公園陸上競技場
常盤木学園4×100mリレー優勝メンバー
常盤木学園4×100m
リレー優勝メンバー
女子100m優勝の佐藤美里さん(左)と4位入賞の郷右近美優さん(左)
女子100m優勝の
佐藤美里さん(左)と4位入賞の郷右近美優さん(右)
共に3位入賞 志津川高 ハンマー投げ 阿部奈緒さん(左) 棒高跳び 山内サクラさん(右)
共に3位入賞 志津川高 ハンマー投げ 
阿部奈緒さん(左) 棒高跳び 山内サクラさん(右)

顧問の先生の異動 2021.5.27

コロナ禍が落ち着いていませんが、既に各種目で地区予選が開催されているように宮城県はインターハイに繋がる県高校総体を実施することを決めたという事でほっと胸を撫で下ろしています。そしていよいよ、県高校総体のバドミントン個人種目が始まり更に陸上競技が行われる。

さて、毎年の事だが4月に公立校教職員の人事異動があった。県高校総体で連覇を重ねている強豪校と言われているいくつかの学校の顧問の先生も異動された。現場を離れた方もいらっしゃるが、指導実績のある先生が新たな学校でどのようなチームを作り上げ今回の総体に出てくるのかが楽しみだ。また、強豪校の後任となった先生方の手腕も注目している。前任の先生が残してきた華々しい実績があるだけに負ける訳にはいかないというプレッシャーは相当なものだと思う。着任から2ケ月しかない中でむかえる県総体。しかも、コロナによるまん延防止重点措置で部活動の練習時間や練習試合も制限されていたので厳しい条件が重ねっている。一方、部員たちも期待と不安を抱えての2ケ月を過ごしてきた事だろう。これまでの先生と練習方法・指導方法、チーム戦術が変わるかもしれない。

部員たちも様々な変化が求められる。 新たな指導者を迎えて更なる連覇、新たな飛躍を目指して総体に挑んで欲しい。

顧問の先生の異動
顧問の先生の異動

男女アベックで全国制覇 2021.4.9

先月下旬、愛知県で開催された全日本高校選抜ソフトテニス大会で東北高校が男女アベックで全国制覇、快挙を成し遂げた。全国大会に挑む意気込みを伝える内容で男子を取り上げ放送させて頂いていただけに喜びもひとしおだった。

去年は新型コロナの影響で高校野球の“センバツ”が中止になり、最終的に3月開催のあらゆる競技の全国大会が全て中止になった。その後のインターハイ、国体も中止になり今年3月に卒業した生徒たちはやり場のない悔しい思いをした。2年ぶりの開催となった今年の“センバツ”で選手宣誓の大役を務めた仙台育英の主将は「2年分の甲子園」という言葉で先輩達の悔しさを思いやった。

東北高校ソフトテニス部の主将も卒業式の日に寮に立ち寄ってくれた卒業生たちに先輩たちの悔しい思いを晴らす為に、そして自分たちの為にも全力で全国大会に挑むと誓った。そして、男女アベック優勝という快挙。 コロナが収束せず自粛ムードで暗いニュースが多い中、東北高校関係者は勿論、宮城県のソフトテニス関係者にとって、そして我々にとってもこの上ない朗報だった。本当におめでとうございます。

男女アベックで全国制覇
男女アベックで全国制覇
男女アベックで全国制覇

全国大会での試合の入り方 2021.1.27

開始早々のプレーで思わぬミスが出た。相手の意表を突いた良いパスだったがほんの僅かだけ手元から逸れたボールになった。しかし、取れないボールではなかった。受け手の予測がほんの少し遅れたのとパスの出し手の気負いからかパスにスピ-ドがあった為、キャッチしそこなった。相手ボールになり立て続けに失点。更にエースの一人が開始3分もしないうちに痛恨の2ファール。シュートも思うように入らない、思わぬ展開となる。タラレバだが、あのパスが通っていたら違う試合展開になっていたかもしれない。全国大会での試合の入り方が如何に大切か改めて痛感した。

思い返せば2年前のウインターカップでも聖和学園のエースが試合が始まって3分もたたない内に外国人選手との競り合いで思わぬ2ファール。その後のプレーに大きな支障が生じた。 最初のプレーがうまくいったのかミスしてしまったのかでその後のプレーに大きな影響が出てしまう。

もう1つは審判のジャッジへの対応。今日の審判のクセを試合開始から早めに読み取りどういうプレーで厳しくファールを取るのか早々に判断する必要がある。

試合の入り方。最初のプレー。審判の特性を見極める。県大会とは違って全国大会では力の差が均衡しているためほんのちょっとしたプレーで明暗が分かれてしまう。 それでも、前半調子に乗れずリードを許しても追いついてひっくり返せるチームがあった。 残り時間僅かな中で逆転に次ぐ逆転で勝ち進み全国大会優勝を果たした仙台大明成男子バスケットボール部は本当に素晴らしかった。

卒業生の活躍
卒業生の活躍

卒業生の活躍 2020.12.16

2016年4月に番組がスタートして今年で5年目になります。

これまで運動部、文化部合わせて230もの(同じ部を複数回取り上げているのも1つとして)部活動を取り上げさせて頂き多くの生徒が母校を旅立ちました。スタートの年に取り上げた高校3年生は大学に進学した方が今では大学4年生。社会人になった方は入社4年目になります。男性は大人びた顔をして、女性は一段と綺麗になって母校を訪れ後輩たちの指導に当たっている姿を見かけると感慨深いものがあります。 東京の大学に進学して競技を続け4年生になり、時間が出来た時に母校を訪れ後輩たちに胸を貸し指導する卒業生。同じく東京の大学に進学して競技を続けていながらコロナ禍を避けるため親の求めで仙台に留まり母校で練習を重ねる2年もいます。地元で開催された陸上競技会に出場しに仙台に来た卒業生。世代別の日本代表になり世界・アジアの舞台で活躍している方々も新聞記事でみかけます。

そして、先月22日に宮城県で開催されたクイーンズ駅伝には今年3月に仙台育英を卒業した選手が2人、昨年の卒業生1人、一昨年の卒業生が1人と4人も出場し快走をみせてくれました。強い選手が大勢いる社会人の厳しい競争に打ち勝ち大切な区間を任されています。ここまでくる道のりは決して平坦ではなかったと思います。実際、今年の春先に取材した時、3月に卒業したばかりの2人はともにケガをしていて満足な練習ができていませんでした。また、男子でも箱根駅伝で雄姿を見せてくれる選手も出てくると思います。

こうした先輩たちの活躍を目の当たりにし直接指導してもらうことが高校生たちの大きな刺激になっている事は想像に難くありません。 我々もこうした卒業生の活躍を拝見して刺激を受け、更に良い番組を作りに励み部活動に取り組む高校生の姿を伝える事が出来ればと一層想いを募らせています。

合澤 唯さん (日本女子体育大学バスケットボール部2年生=聖和学園卒業)
合澤 唯さん
(日本女子体育大学バスケットボール部2年生=聖和学園卒業)
韮澤 智樹さん (日本大学バドミントン部4年生=聖ウルスラ学院英智高卒業)
韮澤 智樹さん
(日本大学バドミントン部4年生=聖ウルスラ学院英智高卒業)

代替大会 2020.9.18

仲間の部員たちと2年間厳しい練習に励んできたのはインターハイ出場目指し県高校総体を勝ち抜き頂点に挑む為。 だが、その目標のインターハイが突然中止になり消え去った。県高校総体も中止になった。国体までもが。突然沸き起こったコロナ禍。 何のために練習を重ねてきたのか、誰に当たることも出来ないやり場のない悔しさ。今年こそは全国で上位を狙える選手が揃ったと思っていた先生方も肩を落とした。 取材していた選手の親御さんが言い放った「コロナが憎い」。

こうした思いを汲んだ先生方が生徒たちの為にと県高校総体の代替大会を開催すべく様々な努力を重ねた。競技場、体育館、グラウンドの確保、宮城県や各種競技団体とのコロナ感染防止対策の協議に奔走した。 授業の再開と共に部活動も再開。 生徒たちの心のケアをしながら指導を重ね、コロナの感染状況を睨みながらほとんどの競技が代替大会開催に漕ぎつけた。 部員全員での練習時間を十分に取れず連携プレーがうまくいかなかった。思うような記録を出せなかった。モチベーションを維持できなかった。いつもとはまったく違ってしまった今年。それでも代替大会に出場した選手たちは持てる力を思う存分発揮して戦った。 中には先生の計らいでこの代替大会を3年生の為の大会と位置づけ、3年生だけで臨んだ部もあった。一方で、インターハイや国体の中止が決まり優勝しても全国大会に繋がらない事や開催時期がいつもの総体より1ケ月以上遅れた為、代替大会前に引退を決めてしまった3年生が少なからずいた。 指導実績のある先生方でさえ生徒にかける言葉を探すのに苦労されていた。 軽々しい言葉はかけられないが高校3年生、中学3年生はこの誰も経験した事のない悔しさを乗り越えて新たな目標を見つけ羽ばたいて欲しい。

代替大会
代替大会
代替大会

未曽有の事態 2020.5.13

新型コロナウイルスの影響で、インターハイだけでなく県高校総体も中止となりました。 これまでスポーツに取り組んできた高校生たち、特に3年生の無念さは計り知れません。 ラグビー、サッカー、バスケットボールなどの競技では全国大会の開催の可能性が残されていますが、多くの3年生は不完全燃焼のまま部活動を終えることになるのです。

不自由な生活が続く中、それでも自主練習に励む生徒も少なくないでしょう。 このままでは、スポーツでの大学進学やさらに上のステージを目指す選手にとっての アピールの場もなくなってしまいます。 今後の感染状況を見据えながら慎重な判断が求められますが、代替大会を開催するなど、 彼らの努力を無駄にしない晴れ舞台を検討してほしいと思います。

番組では、困難を乗り越えて成長する高校生たちを全力で応援します。

追い込まれても跳ね返す力 2020.2.6

この1点を取られたら負ける。
団体戦での最後の試合。
すべては自分に掛かっている。
これまでのチームメイトの頑張りをふいにしてしまう。
猛烈なプレッシャーに押しつぶされそうになる。
頼れる人は誰もいない。
普段の動きが出来ない。
手足が縮こまる。
それでも力を振り絞り連続して取り切って勝った。
自然に涙が溢れる。
息を呑んで静まり返っていた館内に拍手が鳴り響く。
観衆を魅了した戦いだった。

どんな戦いにも追い込まれるシーンは出てくる。乗り越える力は、普段の練習でしか身に着ける事が出来ないのだろう。3月の全国選抜大会出場を目指し各競技で東北予選が行われている。開閉会式で主催者が挑戦し続ける事の大切さ、決して諦めない精神力というご挨拶をされていました。その通りの試合が繰り広げられました。こうした白熱した試合、苦しい試合を戦っている部員たちの姿を1つでも多く伝えられたらと考えています。例え勝てなかったとしても、こうした厳しい戦いを経験出来た事はその後の人生において役立つはず。胸を張って次の戦いに挑んでいって欲しいです。

追い込まれても跳ね返す力
追い込まれても跳ね返す力

放送200回企画
~Jリーグ強豪クラブ宮城県出身同級生GM対談~ 2020.1.27

 放送200回目となる2月15日の内容は普段とは少し違う企画でお届けします。
 Jリーグの強豪チーム、川崎フロンターレと鹿島アントラーズ。日本を代表する2つのクラブの強化担当は宮城県工業高校サッカー部で同級生だった2人が務めています。2人がいてこそそれぞれのクラブは現在の地位を築くことが出来、2人が強化に果たした役割は筆舌に尽くしがたいものがあります。
 今回、新シーズンが始まるお忙しい中スケジュールを調整して頂き当社のスタジオにお越し頂きました。高校生生活における部活動の重要性等について対談して頂きました。そして、強化担当としての仕事の内容、どのような点に一番力を注いでチーム作りをしているのか、苦労などについて同級生ならではの本音でお話頂き興味深い話満載です。是非ともご覧頂ければ思います。視聴者プレゼントも用意しています。

Jリーグ強豪クラブ宮城県出身同級生GM対談
Jリーグ強豪クラブ宮城県出身同級生GM対談

頂点を目指す 2019.11.18

 高校3年間(実質2年数ケ月)、宮城県の頂点を目指し部活動に打ち込んできた高校生も県高校総体、インターハイが終わりその活動を終えています。3年生が出場するのは、年末から年始にかけて行われるサッカー、バレーボール、バスケットボールの全国大会出場を決めた高校とウインタースポーツだけとなりました。(他にもあったらすみません)
 頂点を目指すという事。それは基本的に宮城県での1位、更には全国での1位を目指すという事です。だが、こうした事を達成出来るのは宮城県の高校の中の様々な部活動の中でもごく限られた一部になります。
 しかし、宮城県で1位になれなくても1位を目指して努力している部活動、1位には遥かに手が届かないが自分たちでできる事を精一杯頑張っている部活動もたくさんあります。特に近年の生徒数の減少により、都市部以外の学校では部活動をする生徒の数も減少していて大会に出場できない部活動も出てきているようです。番組にも少ない人数で活動されている部活動の情報をお寄せ頂いています。
 番組では本当の頂点に立てなくても必死に努力していて「自分たちの頂点」を目指している部活動も取り上げたいと考えています。それは部員が10人いるのに毎日の練習には5人しか出てこない部活動ではなく、10人揃って1つの事を目指している部活動と考えたいと思っています。
 そして、伝えたい事は結果よりもその結果を求めて努力している姿です。これにはあらゆる学校が当てはまってくると思います。情報収集能力が万全ではありませんがいろいろな学校、部活動をご紹介出来ればと考えながら番組作りに取り組んでいます。

頂点を目指す

沖縄で躍動 2019.8.14

2019南部九州インターハイ。沖縄県で陸上競技が開催された。宮城県から様々な競技に多くの高校生が出場。素晴らしい結果が出た。
 まずは築館高校2年生の鵜沢飛翔君。100mと200mで見事優勝、2冠を達成する快挙を成し遂げた。しかも、どちらも追い風参考ながら100mは10秒19、200mの20秒36はそれまでの桐生祥秀さんの大会記録(20秒66)を大幅に上回った。 そしてもう1人、柴田高校3年生の三浦由奈さん。100mで3位に入賞、200mでは自己ベスト24秒08で5位。
 仙台育英の吉居大和君は3000mで日本人最高の3位入賞。 東北の気候とはまた違った暑さの中、そして台風が接近していて猛烈な雨が降ったかと思えば太陽が顔を出して急激に暑くなるという条件の中でのコンディション作りは大変だったと思う。特に三浦さんはリレーにも出場し1日に4レースをこなした。 この他にも、棒高跳び、走り幅跳び、中距離、競歩など様々な選手が全力を出し切り大会に挑んでいた。胸を打つ素晴らしい戦いぶりをこの目で見届けた。

鵜沢飛翔君
会場
三浦由奈さん

大ケガ 2019.7.10

2018年1月、女子バスケットボール新人大会。仙台一高が快進撃を見せた。中心は2年生の4番だったが一際頑張る1年生が目についた。兎に角コートを端から端まで走り回り得点力もある。全員が一丸となって戦いベスト4。6月の県総体での活躍を楽しみにしていた。しかし、2年生になり中心選手として活躍しているであろう彼女の姿がコートになかった。新人大会の後、膝の靭帯を損傷する大ケガをしていた。手術をして1年間コートに立てなかった。松葉杖姿が痛々しかった。だが、彼女は3年生になって苦しいリハビリを乗り越え遂にコートに戻ってきた。今年6月の県総体ではベスト8に貢献。地元開催の東北大会にも出場し活躍した。
 6月24日。山形県米沢市で開催された高校フェンシング東北大会。県総体男子フルーレ団体で優勝、インターハイでも優勝を目指す仙台城南高。順調に勝ち上がり迎えた準決勝、チームの二本柱の一人が試合中にうずくまった。アキレス腱断裂の大ケガ。エースを欠きながらも控えの部員が奮闘し最終的に優勝したが、喜びも半減したように感じた。何でこの時期に、このタイミングで、チームにとってもショックだがそれ以上に本人が一番悔しい思いをしているだろう。
 少し回り道をせざるを得なくなったがケガでもがき苦しみリハビリに励んだ努力の過程は決して無駄にはならないと信じたい。 努力を重ねて大ケガを克服して再びコートに、ピストに、グランドに立った事は大きな心の支えになるはず。 女子バスケの選手同様、宮城期待のフェンサーが再びピストで躍動する姿を見届けたい。

0710.jpg

輝き 2019.7.3

カクテル光線に照らされたホームスタンド前を疾走する柴田高校3年生の三浦由奈さん。
 サニブラウン・アブデルハキーム選手出場で盛り上がった福岡市で開催された今年の陸上日本選手権。 この日本最高の舞台で三浦さんは全身がバネで出来ているような躍動感溢れる走りを見せ女子100mで存在感を示した。 6月27日の予選では自己ベストの11秒79を上回る11秒77を出して1位で通過。準決勝では強豪の社会人、大学生を相手に一歩も引かずに後半加速して11秒60。更に自己ベストを更新、準決勝最高タイムタイ。こちらも1位通過で決勝進出を決めた。 優勝の期待が掛かった28日の決勝。少し硬くなったのか準決勝よりもタイムを落とし11秒75、それでも日本選手権で5位。自己ベストを2度も更新し素晴らしい結果を残した。
 三浦さんを2年生の時から取材しているディレクターが呟いた。「どんどん近寄りがたい雲の上の存在になりつつある。」 この大会で優勝したのも同じ高校3年生。8月に開催される沖縄インターハイでのリベンジを見届けたい。

輝き 2019.7.3
第47回東北高校陸上大会(秋田市:6月)
輝き 2019.7.3
第47回東北高校陸上大会(秋田市:6月)

高校総体 2019.6.21

はじめまして番組制作担当者です。
番組がスタートして4年目に突入しました。これまで3年の間、様々な高校生たちが真っ直ぐに部活動に取り組む姿を拝見させて頂いてきました。番組で取り上げきれなかった事や番組で取り上げる事が出来なかった高校が沢山ありました。そこで、「担当者のつぶやき」として番組制作の裏側、伝えきれなかった部分、取材後記的な事をお伝えしたいと考え本日からこのつぶやきをスタートします。
 運動部の部活動に所属する部員が一番の目標としている県総体が今年も終わりました(水泳は今日からですが)。それぞれの競技で様々なドラマが生まれました。利府卓球部男子の初制覇、仙台一ソフトボール部の決勝進出、小牛田農林剣道部の男女完全制覇、サッカー男女を制した聖和学園等々、陸上では大会新が続出しました。結果は勿論大切ですが、高校生がひたむきに練習に取り組み、試合では全力で相手に挑む姿にいつも感動させられます。
「情報提供募集」のコーナーには皆様から様々な情報をお寄せ頂いてます。取り上げさせて頂いた所がありますがお応え出来なかった所の方が多く心苦しいものがあります。それでも、引き続き貴重な情報をお寄せ頂ければありがたいです。

高校総体 2019.6.21
高校総体 2019.6.21