仙台市の都市計画道路、宮沢根白石線のうち、3月に若林区を通る区間が開通しました。利便性の高まりが期待されていますが、全線開通にはあと3年ほどかかる見通しです。

 仙台駅の東側を南北に貫く宮沢根白石線です。仙台市地下鉄東西線の連坊駅付近と南北線河原町駅の近くを結ぶ約1キロの区間が3月23日に開通しました。

 仙台市がこの区間の事業を開始したのは1996年度、用地買収の難航や工事を受注していた施工業者の破産などにより2004年度の着工から20年近くかかって完成しました。

 仙台市中心部で交通の混雑の緩和が期待される宮沢根白石線ですが、完成にはまだ時間がかかります。

 岩附真結子記者「新たに開通した区間とつながる新宮沢橋です。現在は橋台や橋脚など橋の土台部分ができあがっていますが、完成まではあと3年かかる見通しです」

 仙台市は、広瀬川に架かる現在の宮沢橋の上流約30メートルに、宮沢根白石線と接続する新たな橋を建設しています。

 完成すれば、現在5本の道路が交わる宮沢橋交差点が十字路になり、スムーズな通行が可能になります。

 この新たな橋は当初、2024年度末に利用開始の予定でしたが、建設計画は更に2年遅れることになりました。

 仙台市民「どうしてでしょう、早くできればいいのにね。せっかくできたんだから一気にできてほしいですよね」

 なぜ、それほどまで時間がかかっているのでしょうか。

 仙台市南道路建設課吉田与一課長「昨今の社会情勢の急激な変化により、資機材類の調達等に時間がかかったというところが主な要因でございます」

 仙台市では、ロシアによるウクライナ侵攻により橋の主な部材となる鋼材などの資材が入手しづらくなったことや、コロナ禍の行動制限により河川関係者との交渉に時間がかかったことで工期が伸びたとしています。

 仙台市南道路建設課吉田与一課長「周辺の取り付け道路とかの工事も含めて、令和8年度の早い時期には完成を目指していきたいと考えてございます。引き続き工事に関してのご協力をお願いしたいと思います」

 仙台市によりますと、工事に必要な資材の入手のめどが立ったということで、仙台市のそのほかの建設計画に影響はないということです。