皇后・雅子さまが62歳の誕生日を迎えられました。戦後80年にあたるこの1年を振り返り、平和への思いをつづられました。

 宮内庁は誕生日に際し、天皇皇后両陛下が7月にモンゴルを公式訪問した際のアルバムなどをご覧になる映像を公開しました。

 晩餐(ばんさん)会や祭典「ナーダム」の写真などをご覧になっています。

 皇后さまは陛下に「ビオラも演奏なさいましたね」などと声を掛けられていたということです。

 陛下が皇太子時代にモンゴルを訪問した際に贈られた民族衣装や布などを手に取られている様子も公開されました。

 戦後80年の今年、各地で慰霊をした皇后さまは文書で感想を寄せ、「今後とも永続的に平和を守っていくことの大切さを改めて深く心に刻む年になりました」とされました。

 そのうえで、世界各地で戦争や紛争が相次いでいることについて「子どもを含む多くの人の命が奪われ、多くの人が故郷を離れることを余儀なくされていることに深く心が痛みます」「違いも認め合いながら思いやりの気持ちを持って尊重し合い、対話を大事にする、寛容で包摂性のある社会であってほしいと願います」などと平和への思いをつづられました。

 初の海外公務を終えた長女の愛子さまについては「初めてのラオスへの訪問を温かく見守っていただいたことに感謝いたしますとともに、今後とも愛子を見守っていただけましたら幸いに存じます」と記されました。

 この1年での地方へのお出ましは13回で、即位以降、最多となりました。

 一方、医師団は皇后さまの体調について「工夫を重ねられ、ご体調を整えながら努力されてご活動を続けていらっしゃいます」「ご快復の途上にあり、依然としてご体調には波がおありです」などとする見解を発表しました。

 皇后さまは9日、天皇陛下とともに祝賀行事に臨み、秋篠宮ご一家ら皇族方から皇居でお祝いを受けるほか、上皇ご夫妻を訪ねてあいさつをされる予定です。