3月に入り首都圏など都市部ではしかの感染が確認され、流行の兆しが見え始めています。宮城県では感染の報告はまだありませんが、専門家は年代によって違うワクチンの接種歴を確認し、2回接種の徹底を呼び掛けています。

 東北医科薬科大学藤村茂教授「スタートは、発熱症状やせきが出てきたり、今はやってるコロナとかインフルエンザと変わらないような状況。その後に熱が39度以上出てそこから2、3日経ってくると体幹を中心に大きな発しんが出現してくる」

 重くなれば肺炎や脳炎など合併症の危険があり、最悪の場合は死亡することもあります。空気感染による事例が多く、マスクをしても予防が難しいということです。

 藤村茂教授「マスクの隙間からもどんどん入ってきますし、実はマスクそのものからも抜けて入ってきますので、防ぎようがないです」

 はしかを防ぐ方法はただ1つ、ワクチンの2回接種とされています。ただ、年代によって推奨された回数が異なり、接種歴の確認が必要です。

 藤村茂教授「今は1歳の時と6歳の時の2回打つということが定期接種化されているんですけど、これは2006年からこの状態なんですよ」

 2000年以降に生まれた人は、幼いころに2回接種している年代に分けられるということですが、1972年から2000年に生まれた人は1回のみの接種、1972年より前に生まれた人は1回も接種していない可能性があります。

 藤村教授は、接種歴が分からない場合は医療機関での抗体検査を呼び掛けています。

 藤村教授「コロナの影響で、はしかワクチンの接種率が下がってきているので、一度はやりだして、家庭ではやりだすと一気に家庭内感染が広がるので、そうすると社会インフラが止まるのが一番怖いんです」