宮城県南三陸町にあるウニの陸上養殖施設で、ウニの8割が死ぬ被害が出ています。7月の記録的な大雨により水槽内の塩分濃度が低下したことが原因です。

 南三陸町の水産加工会社ケーエスフーズは、磯焼けが進んだ海域で身入りが悪い痩せたウニを取って陸上の水槽に移し、商品にならないコンブやワカメなどを与えて養殖し出荷しています。

 ところが、7月15日からの記録的な大雨で大量の雨が水槽内に入ったことで水の塩分濃度が下がり、養殖していた51万個のうち、8割にあたる41万個のウニが死んでしまったということです。

 ケーエスフーズ三浦和久さん「日々作業して着実に身入りもしてきたところだったので残念ですね」

 捨てられてしまうはずのウニを捨てられる材料で生まれ変わらせる新たな養殖として、3年前に事業を始め、今年3月にようやく初出荷にこぎつけたばかりです。

 9月と12月にも出荷を予定していましたが、それは叶わなくなったということです。

 今後は1日に50ミリを超える雨が予想される場合には、水槽にふたをするなど雨が入らないよう対策を講じる考えです。

 ケーエスフーズ西條盛美社長「予定していた数は相当減りましたけど、ただ10万個くらい残っていますので、ちょっと下方修正にはなりましたけど、これを希望につなげていければ」