新型コロナ感染者の急増に歯止めがかからない中、医療現場の厳しさは増しています。コロナ病床を増やしたことで救急の受け入れを中止するなど影響が及んでいます。

 上野比呂企アナウンサーリポート「仙台徳洲会病院です。正面玄関裏手にあるこちらの駐車スペースに並ぶ車列。発熱外来に訪れた皆さんです。感染対策のため車の中で検査結果を待っている状況。きょうは雨ということで十数台並んでいる状況ですが、この2週間は受け付け開始前の8時半の時点で、30台ほどが並んでいるということです」

 新型コロナの指定医療機関となっている仙台市泉区の仙台徳洲会病院では、4日も朝から医師や看護師が発熱外来に訪れた人たちの対応に追われていました。

 車中の人に質問する佐野院長「陽性ですね。コロナでいいと思います。子どもたちは陽性だったの?ああ、全員ね。何人いるの?全員陽性ね」

 発熱外来を訪れる人は、7月上旬ごろ1日あたり10数人ほどで陽性率は5%ほどでした。しかし、新規感染者が県内で初めて2000人を超えた2週間前からは100人ほどに急増し、陽性率も75%に達しました。

 上野アナウンサー「感染者の急増はこちらの救急の現場に影響を及ぼしています。現在は救急車が普段通り入ってきていますが、先週から複数回に渡って救急車の受け入れを一時中止しました」

 仙台徳洲会病院では、コロナ患者向けの病床を24床準備していましたが、感染者の急増によって一時的に37床まで増やして対応しました。

 特に救急搬送された人の半数近くが感染者だったことから、これ以上コロナ病床を増やすことはできず、7月31日から8月3日までの4日間、救急の受け入れを一時中止するなど医療現場はこれまでにない状況に追い込まれています。

 今回、コロナ対応する医師に取材を申し込んでいましたが、「とても対応できる状況ではない」ということで時間をいただくことはできませんでした。

 4日時点でも24床に対して25人が入院していて過酷な状況は続いています。