クリスマスの贈答用などに人気のシクラメンの出荷が始まりました。燃料費は高止まりが続いていて、農家にとっては重い負担となっています。

 涌谷町花勝山の涌谷園芸ファームは、40種類1万5000鉢のシクラメンを育てています。夏の猛暑の影響で生育が遅れ、開花の時期が例年より10日ほど遅くなりましたが、花の色付きなど品質には問題無いということです。

 涌谷園芸ファーム手嶋一郎さん「ずっと熱帯夜続きだったことで、シクラメンは夜温が高いのを一番嫌うんですよ。だいぶ苦労しました」

 寒くなるこの時期は、暖房に1日200リットルから300リットルの重油を使いますが、価格の高止まりが続いています。

 涌谷園芸ファーム手嶋一郎さん「何人辞めたじゃなくて数%ずつの割合で生産者が辞めていってます」

 暖房費を少しでも抑えようと、日中はハウスを閉め暖かい空気を逃がさないようにしています。

 涌谷園芸ファーム手嶋一郎さん「食べ物のように割増料金はいただけないんですよ。原価が上がった分、農家持ちというのが今の現状です」

 燃料費の高止まりを受け、シクラメンからハーブや野菜の栽培に切り替える農家も出始めていて、花農家を取り巻く環境は厳しさを増しています。