手が結束バンドで縛られ、顔には粘着テープが巻かれた状態で見つかった2人の焼死体。警察は16日午後、捜査本部を設置して死体遺棄事件として捜査を始めました。

 身元不明の2人の遺体が見つかったのは16日午前6時50分ごろです。見つかった2人の遺体。いずれも焼けていたといいます。通報した人が山の中で煙が上がっていることを発見。不審に思い、近付いたところ、そこに遺体があったといいます。

通報した人が所属する森林組合 「“なんでこんなところに”と思い、下りていったらご遺体といいますか、人の体みたいなものが見えた」

 さらに、2人の遺体は焼けていたというだけではありませんでした。

通報した人が所属する森林組合 「手を結束バンドで縛られて顔が粘着テープでぐるぐる巻きに」 「(Q.顔の原型も分からない?)そうですね。それが後ろなのか前なのかも、確認していないが臭いはしたらしいです、かなり。どんな臭いかは分からないが、かなり異臭がしていたみたい」

 現場の栃木県那須町伊王野はJR那須塩原駅から東におよそ15キロ。遺体が発見されたのは、その山中にある河川敷です。

 グーグルマップのストリートビューで確認します。住宅と畑に挟まれた場所を抜けると、道は両側を木々に囲まれます。道幅は車が1台、ようやく通れる程度です。

通報した人が所属する森林組合 「現場からの携帯もつながらないところ。(発見した)現場のものからは(遺体を)見つけて、電波の届くところまで戻ってきて、そこから連絡があった」

 ここまでの情報を整理します。発見者が所属する森林組合の話によると、遺体が発見された午前6時50分の時点ではまだ煙は上がっていました。見つかったのは身元の分からない焼けた2人の遺体。そしてその手は結束バンドで縛られ、顔には粘着テープがぐるぐる巻きにしてあったということです。

元埼玉県警捜査1課 佐々木成三さん 「この状況だと第三者の犯罪なのは間違いないので、縛られる前に殺害されたのか、証拠隠滅で火を付けられたのか、もしくは殺害する目的で火を付けたのか、その死因の特定がとても重要になってくると思います」

 2人の遺体の状態から見えてくるものはあるのでしょうか。

元埼玉県警捜査1課 佐々木成三さん 「2人の遺体を遺棄することはかなり労力を費やすことになる。複数犯の可能性が十分考えられる。結束して顔にもテープを回している、かなり束縛した状態で火を付けたとしたら、かなり凶悪な犯罪で、強い恨みが感じられる」