様々な業界の非正規雇用の人たちが賃上げなどを求める「非正規春闘」で、59社から賃上げの回答があったことが分かりました。

 非正規雇用の人たちを支援する労働組合で作る「非正規春闘」実行委員会は今年の春闘で120社に対して10%以上の賃上げなどを求めています。

 実行委員会は9日、厚生労働省で会見を行い、要求を提出した107社のうち59社から賃上げの回答があったことを明らかにしました。

 スーパー大手の「ベイシア」ではパート従業員が平均4.31%、アルバイトが平均5.41%の賃上げ回答でした。

 また、私立学校を運営する「順心広尾学園」では非正規の講師らの賃上げ率は平均で8%となりました。

 賃上げ回答のあった企業全体の賃上げ率は平均3%から4%で、48社は「ゼロ回答」だったということです。

 実行委員会は「非正規労働者が闘って勝ち取った成果」と賃上げ回答を評価する一方、「非正規労働者への賃上げの波及は一部にとどまっている」「今後も交渉と行動を継続する」としています。