イギリスのスターマー首相はイスラエルがパレスチナ・ガザ地区での停戦などに合意しない場合、パレスチナを国家として承認すると明らかにしました。承認表明はG7(主要7カ国)の中でフランスに次ぎ2カ国目です。

 29日、スターマー首相は会見で、イスラエルが「ガザの悲惨な状況を終わらせるための実質的な措置」などを講じなければ、9月の国連総会までにパレスチナを国家として承認する方針を表明しました。

 また、イスラム組織「ハマス」に対しても人質の即時解放や停戦合意、ガザの統治に関与しないことなどを求めています。

 一方、イスラエル外務省は「イギリス首相の声明を拒否する」とSNSに投稿しています。

 パレスチナ自治政府のアッバス議長は、スターマー首相との電話会談で国家承認について伝えられたということです。

 アッバス議長は「勇気ある姿勢が歴史的に重要な局面で示された」と強調し、感謝の意を述べたとしています。

 そのうえで、パレスチナを国家として承認していない国々に対しても承認するよう呼び掛けました。

 現在、140カ国以上がパレスチナを国家として承認していて、24日にはフランスのマクロン大統領が9月の国連総会で、パレスチナを国家として承認すると明らかにしています。