宮城県は、蔵王の御釜周辺の立ち入り規制について緩和へ向け検討に入ったことを明らかにしました。

 県は2015年4月の火山性地震をきっかけに、蔵王の御釜周辺に当たる想定火口域で立ち入りを規制しています。

 蔵王の火山防災に関する会議が開かれ、県は立ち入り規制について安全確保策を取ったうえで緩和できないか検討を始めたことを報告しました。

 県防災推進課大内伸課長「現在の(規制の)取り扱いに疑問を持つ方がいることや、直近の噴火警報発表から5年ほど経過していることなどを踏まえ、この件について再度検討すべきではないか」

 具体的には、御釜の北東を通る賽の磧登山道について想定火口域にかかっている1.6キロの部分も通れるよう検討を進めます。

 規制緩和は観光振興につながるとの期待がある一方、危険な場所への立ち入りを防ぐ柵の設置など安全確保策が欠かせないため、安全を十分に確保できない場合は緩和を見送ります。

 県は、2024年の初夏から現地での調査を進め1年後をめどに方向性をまとめたい考えです。