トラックの運転手不足が懸念される物流の2024年問題に対応するため、ライバル同士が手を組みました。ファミリーマートとローソンが、11日から東北で同じトラックにそれぞれの商品を積む共同輸送を始めました。

 宮城県多賀城市にあるファミリーマートの物流拠点では、トラックの荷台に次々と冷凍食品が積まれていきます。

 共同輸送はまず、多賀城市の拠点でファミリーマートの商品を積み込みます。その後、岩手県盛岡市のローソンの拠点に立ち寄ってローソンの商品を積み、秋田市の両社それぞれの拠点で商品を下ろします。

 背景にあるのがトラック運転手の長時間労働を防ぐ働き方改革に伴い、輸送力の低下が懸念される物流の2024年問題です。

 共同輸送っは、それぞれ単独での輸送に比べてトラックで1台、距離にして120キロ削減できるということです。

 ファミリーマートとローソンは、これまで実験的に共同輸送を実施したことはありますが、本格的に手を組むのは初めてです。

 ファミリーマート広報部吉澤智さん「社会のインフラの役割を担うコンビニエンスストアとして、商品を安定的に供給するために物流の維持は非常に重要だと捉えています。トラックの台数やコストの削減に加え、CO2の排出量の削減に効果を期待しております」

 今後、共同輸送の効果を検証した上で、他の地域への拡大を検討するということです。