アメリカ体操協会の元担当医師が女子選手らに性的な虐待を繰り返していた事件で、司法省は捜査の不手際を認め、被害者側におよそ215億円を支払うことで和解しました。

 アメリカの司法省は23日、FBI=アメリカ連邦捜査局が疑惑を把握していたのに真剣に捜査をしなかったなどと過失を認め、100人以上の被害者らに総額1億3870万ドル=日本円でおよそ215億円を支払うことで和解したと発表しました。

 「疑惑は当初から真剣に受け止められるべきだった」としています。

 アメリカ体操協会の元担当医師、ラリー・ナサール受刑者(60)が医療行為と称して女子選手らに20年近くにわたって性的な虐待を繰り返していた事件の裁判では、5人のオリンピック金メダリストを含む150人以上の女子選手らが被害を証言しました。

 ナサール受刑者は2018年に禁錮40~175年の有罪判決を受けています。