アメリカのバイデン大統領は、日本経済が低迷しているのは「外国人嫌いで、移民を望んでいないからだ」と述べました。

 バイデン大統領は1日、アジア系のアメリカ人を対象とした政治資金集めのイベントで演説し、アメリカ経済の成長は移民を歓迎しているからだと強調しました。

 そのうえで、「なぜ中国の経済がひどく低迷しているのか。なぜ日本が困難を抱えているのか。なぜロシアやインドもそうなのか。それは外国人嫌いで、移民を望んでいないからだ」と発言しました。

 秋の大統領選挙では移民問題が主要な争点となっていて、共和党のトランプ氏はバイデン政権の国境管理を厳しく批判しています。

 バイデン大統領としては批判に対して移民のメリットを強調する狙いがあったと見られますが、同盟国である日本や友好的な関係にあるインドを対立するロシアや中国と同列に指摘した格好です。

 ホワイトハウスのNSC(国家安全保障会議)のカービー戦略広報調整官は2日、演説の内容について「日本やインドから連絡があったとは聞いていない」として、「バイデン大統領は安全保障の分野だけでなく、両国との協力関係やその能力を評価している」と述べました。