宮城県富谷市が、エネルギーの脱炭素化と次世代の産業育成を目指すGX=グリーントランスフォーメーションの戦略地域に認定されました。

 GXは、グリーンとトランスフォーメーションの2つの単語からなります。

 グリーンは地球にやさしい産業の脱炭素化を意味していて、従来の石油や石炭などの化石燃料ではなくCO2を排出しない再生可能エネルギーを使用する取り組みを指します。

 Xはトランスフォーメーション=交差や変革を意味します。

 GX戦略地域とは、国が選んだ地域でクリーンな電力を使った新たな産業集積地を造っていく取り組みです。

 富谷市は、データセンター集積型のGX戦略地域に認定されました。

 データセンターとは、パソコンやスマートフォンを使う時の莫大なデータを保存、管理している専門の施設です。

 富谷市産業観光課平岡浩一課長「町から市に移行することに伴って、ベッドタウンからの脱却。富谷市としての未来を描いていく上での工業団地利用が大きな肝だった」

 予定地は、富谷市の成田地区の山林に造成される約130ヘクタールの工業団地です。しっかりとした地盤の広大な敷地で、住宅地から離れていることがデータセンターの立地には最適だということです。

 GX戦略地域の認定に当たり、富谷市の若生裕俊市長も今後の発展に大きな期待を寄せています。

 若生裕俊富谷市長「周辺への企業誘致がかなり大きな呼び水になる。関連企業や半導体関係含め高度電子機器関係、AI関連の企業を含め企業誘致に大きな力になる」

 成田地区の工業団地は2028年度の完成を目指していて、10年程度をかけてデータセンターを建設し、周辺工業団地への関連企業の誘致を国の支援を受けながら進めていく方針です。

 仙台市のベッドタウンとして人気が高い富谷市ですが、工業団地の完成は雇用の創出、税収増加などにとどまらない新たな価値を生み出すと期待されています。

 富谷市産業観光課平岡浩一課長「多くの働く人が、そこで生き生きと過ごす未来がある。それが富谷市全体の発展につながって、今後も人口が増えていく未来が描ければ良いなと思う」

 専門家は、GX戦略地域の認定が富谷市にもたらす効果は少なくとも1000億円規模に上ると分析しています。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト「富谷市の現状の製造品出荷額は250億円程度で、130ヘクタールをフルに使うことによって、1000億から2000億円を超えてくる可能性がある」 仙台北部エリアの産業構造の変化に、大きな一歩となると話します。

 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友主席エコノミスト「半導体やAI関連は当面、世界の需要と生産をリードしていくことは間違いない。10年という期間があるので、すぐに成果が出るものではない。すぐに決まるものではないにしても先々、非常に有望な種まきになると思う」