ベガルタ仙台は今季、J2優勝を目標に掲げましたが結果は16位と選手にとっても厳しく苦しい1年となりました。

 伊藤彰前監督が理想としたのは、最終ラインからしっかりボールをつなぎ状況に応じてフォーメーションや選手のポジションも細かく入れ替わる複雑なスタイルです

 遠藤康選手「すごい楽しいサッカーができれば楽しいですけど、負けたりできなかった時はどうするか考えないといけない」

 スタジアム全体で声出し応援が出来るのは4年ぶりでした。2月26日に大声援が響くユアスタ仙台で栃木SCを相手に今シーズンの初勝利。

 この後は苦しい戦いが続きますが、5月13日のモンテディオ山形戦から5試合負けなし、徐々に調子を上げて7位まで浮上します。

 ところが、6月のジュビロ磐田戦から勝てない試合が続きます。特に序盤の失点やミスによる失点が相次ぎ、チームは失速していきます。クラブはついに監督交代を決断。堀孝史コーチが指揮を執ることになります。

 郷家友太選手「(伊藤)監督が解任、選手も責任を感じていますし僕自身も感じている」

 遠藤康「せめてプレーオフ圏内の6位以内には入っていきたい」

 8月の大宮アルディージャ戦。終了間際にエヴェルトンのゴールでベガルタは実に12試合ぶりの勝利をつかみます。

 しかし、この劇的な勝利も上位進出のきっかけにはなりませんでした。リーグ戦4試合を残して、J1昇格の可能性が無くなりました。

 クラブは2023年度赤字になる見通しで、社員の横領などの不祥事に対してJリーグから罰金1000万円が科されました。

 堀孝史監督「大変申し訳なく思っています」

 堀監督は今シーズン限りで退任。来シーズンは新たな監督の下でJ1昇格を目指します。

 梁勇基選手「僕自身言うことは無い。間違いなくベガルタ仙台というクラブはJ1に向けて戦っていく。次のシーズンベガルタ仙台というクラブ、そして選手たちを信じて応援してくれる方が多ければありがたい。そうあると信じています」