宮城県の県立高校の女性教諭がパワハラを苦に自殺した問題について、県教育委員会は再発防止策をまとめ、パワハラをした教職員の処分について年度内に免職も含めた処分基準に改定すると明らかにしました。

 パワハラ問題を受け、13日に県立高校と特別支援学校89校の校長が集まる臨時校長会が開かれました。

 2020年、県立高校の30代の女性教諭が、同じ学校の主任だった男性教諭からパワハラを受けて自殺しました。校長会では冒頭で亡くなった女性教諭を悼み、黙祷を捧げました。

 その後、佐藤靖彦教育長が「パワハラ防止体制を抜本的に見直す」と表明しました。県教委はこれまでの基準で、パワハラをした教職員について停職、減給、戒告の3つの処分を想定していて、今回、パワハラをした男性教諭に対しても、この基準に基づき停職3カ月の処分としていました。

 しかし、処分が甘すぎるなどの批判を踏まえ処分基準を年度内に見直し、新たに停職より重い免職も追加することを決めました。

 佐藤靖彦教育長「処分を公表させていただいた後に、県民の方からもたくさん厳しい意見をいただいているところでございます。そういった様々な状況を踏まえまして、処分基準の見直しを行うべきだということで」

 県教委の中に幅広く教職員の相談を受ける窓口を新設するほか、2024年度には全教職員向けにアンケートも実施します。

 仙台第二高校高橋賢校長「先生方がいつでも相談できるような体制づくり、風通しの良い学校づくりをしていきたい」

 この問題をめぐっては、村井知事も13日の定例会見で「教職員の相談体制が十分でなかった。職員室の問題が外、教育委員会に伝わる仕組みを作る必要がある」などと述べました。