JR山手線は来月1日、環状運転を開始してから100周年を迎えます。それを記念して今月4日から昔の車体をイメージしたラッピング列車の運行が始まりました。

 JR大崎駅に入ってきたのは、かつて山手線で活躍していた車体をイメージした復刻デザインのラッピング列車です。

 1960年代から1980年代に走行していた「103系」をイメージしていて、正面がすべて緑色なのが特長です。

 また、1980年代から2005年まで走行していた「205系」をイメージしたラッピング列車も登場しました。こちらは、緑色のラインが1本入っているのが特長です。

 いずれも先頭車両には100周年のオリジナルヘッドマークが付いています。

 今から140年ほど前の明治初期。日本最古の鉄道は明治5年、1872年10月に新橋と横浜の間で開業しました。

 しかし、実はその4カ月前に品川から横浜まで仮営業していました。

 1885年、今の山手線の前身となる「品川線」が開通しました。

 当時はまだ環状運転はしておらず、品川と赤羽を結び、東京の西側を走っていました。

 それから40年かけて工事が進み、100年前の1925年、最後の区間である上野と東京を結ぶ高架線が出来上がり、1925年11月1日、山手線は都心をぐるっと1周する環状線として完成しました。

 完成当初の列車は緑色ではなく、緑色になったのは今回復刻デザインとなった103系だということです。

 東京都心を回り続け、変化を見守ってきた山手線。来月1日で、環状運転が始まって100年となります。

JR大崎駅長 北島正美さん 「これまでの100年の歩みを止めることなく、これからの100年に向かってさらに魅力ある山手線を目指して取り組んでいきたい」

 JR東日本によりますと、ラッピング列車は103系と205系の2種類で、それぞれ1編成ずつ運行し、一日に10周ほど走ることもあるそうです。

 車両検査をする関係で走らない日もありますが、山手線100周年を記念したラッピング列車は来月3日まで運行します。