北極海などでクジラの生態を調べていた調査船が宮城県の塩釜港に帰港し、2024年に新たに捕鯨の対象に加わったナガスクジラが十分な数が確認されたことなどを報告しました。
9日朝に塩釜港に帰港したのは、北極海やベーリング海で80日間の調査を終えた第二勇新丸です。
調査はクジラの資源管理のため、日本政府とIWC=国際捕鯨委員会が2010年から毎年実施しています。
日本の調査員など20人が乗船し、船の上から目視で種類や個体数を確認したり、クジラの皮膚を採取したりします。
今回の調査では、農林水産省が2024年に捕鯨の対象に追加したナガスクジラが126頭確認され、2024年に続き資源として十分な数が確認できたということです。
また、乱獲により減少傾向にあるコククジラの皮膚を32頭から採取していて、今後DNAから個体を特定して群れの構成や移動経路などを明らかにします。
東京海洋大学鯨類学研究室村瀬弘人准教授「引き続き日本として国際社会に貢献するということで、国際的に関心がある研究者と共同で色々な研究が展開されていくということになります」