3日に発表されたコメの平均価格は5キロ3935円と下落を続けています。しかし、中東情勢の影響でコメが店頭で買えなくなる事態が懸念されています。

■コメ価格↓ 5キロ3935円

 店頭に並ぶコメが今、大幅に値下がりしています。3日、都内のスーパーを取材すると…。

ベニスーパー 赤津友弥本部長 「3月になって全面的な下落傾向。こういった銘柄が5キロ3000円台(税抜き)で並んでいる。今までブランド米は5000円近くしていたものが、3000円台で販売できるようになってきた」

 新潟県産コシヒカリは、5キロで税抜き3490円、税込みで3769円です。

赤津友弥本部長 「先月は4500円程度。1000円下がることはなかったので、売り場としてはありがたい。コメは非常に売れなかったので、今になって動いてきた」

 秋田県が開発した新しい銘柄米「ゆめおばこ」も3000円台です。

 3日に発表されたコメの平均価格は、5キロあたり税込みで3935円。7週連続の値下がりで、3000円台は3週連続です。

80代男性 「こうやって肩に」

 80代の男性は新潟県産コシヒカリ5キロを購入。

80代男性 「コシヒカリだと1000円、2000円安くなっている」

■新年度の倉庫で“異常事態”

 なぜ今、銘柄米が続々と安くなっているのでしょうか。番組の取材班は関東有数の米どころ・千葉県にある卸売業者へ。

卸売業者 米のたけやま 伊藤享兆さん 「こちらが低温倉庫です」

 倉庫の中では異常な事態が起きていました。

伊藤享兆さん 「800トン程度、令和7年産(2025年産)のコメがしまってある。例年と比べてかなり多い」

 去年の秋、新米の時期に仕入れたコメは2000トンほど。通常なら2月にはいったん在庫がなくなるといいますが、今年はまだ半分近くが残っています。

伊藤享兆さん 「新米スタートから2月ごろにかけて販売量もすごく落ち込んでいた。価格を少しずつ下げて、最近すごく売れるようになってきた」

 ところが、新たな問題が…。

伊藤享兆さん 「この奥が精米と包装をする工場」

 精米したコメは袋詰めにして小売店に販売します。しかし今、中東情勢の影響で大きな危機が。コメを入れる袋が不足しているといいます。

伊藤享兆さん 「原油由来のナフサが足りていなくて、国内に原料が入るか分からない。包材の原料が作れない状態」

 コメの袋は石油製品である「ナフサ」から作られていて、中東情勢の影響で原油が高騰したことで、原料不足に陥っているのです。

伊藤享兆さん 「包装のパッケージもメーカーから『次の納入がいつか分からないから原料をあらかじめ確保したい』と。きのう、30%の値上げの案内が届いた」

 コメの在庫はあっても、今後店頭に商品が並ばなくなる恐れもあると懸念しています。

伊藤享兆さん 「8月以降は包材メーカーも『見通しが立っていない』と。袋が納入できないと、私たちもコメを販売できなくなる。需要も伸びて販売数量も増えてきたところで、ここで包材がなくなるとかなりダメージが大きい。袋は高くなるし、コメを売ることができなくなるのはかなりピンチ」

 こちらの会社ではコメ作りもしていて、来週から今シーズンの“田植え”を始める予定です。

伊藤享兆さん 「コメがあって機械もあって出荷できるのに、包材がないのはもどかしい状況。これほどの影響、いまだかつてなかった」

 すでに極早生品種の田植えを始めている農家も、中東情勢の影響を嘆いています。

新田野ファーム 藤平正一さん 「(新米の価格は)去年よりだいぶ下がると思うが、他の経費がかかっているから燃料、肥料、何でも高くなっている。経費がかからなければコメはそれなりに安く出せる。(経費が)かかれば高くするより仕様がない」