宮城県で2022年1年間に発生した特殊詐欺の被害額は5億円を超え、過去5年で最多となりました。

 県警によりますと、2022年1年間に起きた特殊詐欺の被害件数は323件で、前の年に比べて43件増え、2年連続で増加しました。

 被害額は6542万円増加の5億526万円に上り、過去5年で最多です。

 手口別では「架空料金請求詐欺」が124件「還付金詐欺」が49件と多く、全体の半分以上を占めています。

 「区役所健康保険課の小川と申します」
 区役所の職員を名乗る男。これは2022年12月、仙台市泉区の60代の女性にかかってきた電話の音声です。
 「以前に病院とかでお支払いになっていた医療費の一覧がございますので、目を通して確認できたら、署名だけして返信していただく内容ですね」
 保険金の還付を受けられる書類を送付したと話し、口座情報を聞き出したりATMに誘導したりするのが「還付金詐欺」の手口です。

 女性は詐欺だと気づき被害はありませんでしたが、この日、周辺の住宅でも同様の電話が確認されました。

 県警では特殊詐欺の手口は年々、巧妙化しているため電話でお金の話が出たら詐欺を疑うよう注意を呼び掛けています。