G7の科学技術大臣会合の開催が12日に迫りました。前回の財務大臣会合は、為替介入の可能性を探るなど世界の注目を浴びました。それに比べ、科学技術大臣会合は、何を話し合うのか分かりにくいという指摘があります。どのようなな議論がされるのか、また開催の意義について仙台市の担当者に聞きました。

 12日からの会合では、G7各国の科学技術担当の大臣が一堂に会し、地球規模の課題についてどのような協力ができるかを話し合います。

 前回のドイツの会合では、気候変動や新型コロナの後遺症の研究などについて議論されました。

 今回、仙台では主に科学技術で環境問題をどのように解決できるかなどを話し合います。

 仙台市G7推進室渡辺忍室長「北極の氷が解けてその影響についてどうするかという話とか、宇宙には数多く衛星が飛んでいて、役目を終えた物、宇宙デブリをどうやって取り除いていくとか、そういったことについても話し合われると聞いています」

 仙台市で科学技術大臣の会合が開かれることになった背景には、仙台市に建設中の次世代放射光施設ナノテラスの存在があります。

 100万分の1の物質まで見られるナノテラスは、言わば巨大な顕微鏡です。

 医薬品や電子機器の開発など、幅広い分野で活用が期待できると注目されています。

 仙台市G7推進室渡辺忍室長「世界最高基準の分析機能を持つので、まず決め手となったのと東北大学とも科学技術の分野でいろいろ連携しながら街づくりに生かしていく取り組みをアピールして評価を得たと思っています」

 仙台市は、前回の伊勢志摩サミットに続き大臣会合の会場に選ばれました。その意義は。

 仙台市G7推進室渡辺忍室長「まず、東北の復興の歩み、世界からいただいた(支援への)感謝を世界に伝える場ということと、次世代放射光施設が完成するということで、アピールポイントにして仙台市、東北を世界に発信して企業の方に仙台市に投資してもらえるように、仙台市を訪れてもらえるように取り組んでいきたいと思っております」