海開きを前に、宮城県3つの市や町にある海水浴場では国際環境認証の1つブルーフラッグを初めて取得しました。しかし、福島第一原発の処理水が海洋放出された場合には、IAEA国際原子力機関が定めた安全基準を満たし続ける必要があるという条件付きです。

 6月29日付でブルーフラッグを取得したのは、いずれも7月15日に海開きを迎える気仙沼市の小田の浜海水浴場、南三陸町のサンオーレそではま、七ヶ浜町の菖蒲田海水浴場の3カ所です。

 ブルーフラッグは、デンマークの国際NGO国際環境教育基金FEEが認証していて、海辺の持続的な発展を目指すため水質やバリアフリーなど33の基準をクリアした海水浴場、マリーナなどに与えられます。

 認証を取得した施設に対しては、シンボルとなる青い旗、ブルーフラッグをビーチに掲げることが認められています。

 宮城県3カ所の海水浴場については、当初4月末までに認証される予定でしたが、福島第一原発の処理水放出計画をめぐって慎重な議論が行われ認証が遅れていました。

 南三陸町などによりますと、今回の認証は条件付きで処理水の放出が始まった場合、サンプリング調査によってIAEA国際原子力機関が定めた国際基準をクリアしなければならないということです。

 条件付きの認証取得について、南三陸町の佐藤仁町長は疑問を呈しました。

 佐藤仁南三陸町長「整合性が取れないと思っているのは、IAEAの事務局長が来て岸田総理に放出は問題無いと安全性を担保していただいたと。にもかかわらず条件付きということになること自体が私は理解できない」

 そして処理水放出に関する風評被害を懸念し、国に対し注文を付けました。

 佐藤仁南三陸町長「安全だけで風評がなくなるものではないと知っておりますので、風評というのを排除できるように国として取り組んでもらいたいと」