震災の津波で多くの児童と教職員が犠牲になった石巻市の大川小学校で13日、紙灯ろうに明かりを灯し犠牲になった人たちを悼みました。

 大川小学校では、震災の津波で児童と教職員あわせて80人が亡くなり、4人の児童が行方不明のままとなっています。

 この催しは、大川小学校の卒業生と地域の住民などで立ち上げた団体が2022年から開いています。

 「おかえりプロジェクト」という名前には、お盆に帰ってくる先祖と帰省してくる人たちが、ともに安心して帰って来られる場所にしたいという願いが込められています。

 会場には亡くなった人たちを追悼する紙灯ろうが灯され、それぞれに全国の中高生などから寄せられたメッセージが記されました。

 また小学校の中庭に置かれた紙灯ろうは、当時在籍していた児童の数と同じ108個。

 子供たちがこの場所でよく探し集めていたというクローバーの形を表現しています。

 大川地区に住んでいた人「一時期本当に辛くて悲しくてどうしたらいいかわからなかったんですけども、若い人たちがこの場所で明かりを灯してくれて頑張ろうという気持ちになります」

 主催する団体では、大川地区を再び人が集まる場所にしていくため、今後も様々な取り組みを行っていくことにしています。

 主催団体の代表・只野哲也さん「お盆の時期に限らず、何か活動拠点、皆が帰ってこられる安心できる空間を大川に作って、いつでも帰ってきていいよという状態にしたい。また準備期間に入って来年いい成果を報告できる機会になればと思っております」