2023年の福島県沖地震で大きな被害を受けた仙台城跡で、最も大きい石垣の石の積み上げが完了しました。7月中には全ての石垣の修復が終わる見込みです。
2022年3月に発生し最大震度6強を観測した福島県沖地震で、仙台城跡は大きな被害を受けました。中でも、本丸跡北西にある大きな石垣は約16メートルにわたり崩落しました。
上野比呂企アナウンサー「最も被害が大きかった本丸北西石垣前です。石垣が上の部分から激しく崩落していて、その周辺を見てみると石垣に隙間があったり、変形している様子が見られます」
仙台城跡の石垣は国の史跡に指定されているため、震災前と同じ姿に戻す必要があります。そのため、3次元レーザーを使い作成された修復図など最新技術が活用されました。 仙台市文化財課鈴木亨係長(当時)「東日本大震災の復旧が完了した後に取ったレーザー測量と、今回被災した後にレーザー測量をしています」
傷ついたり変形したりした石は修復する必要があるため、石垣を一旦解体して職人が1つ1つ積み直していきました。
4日、大きな足場が組まれた本丸跡北西の石垣では。崩落した石のうち最後の1個が元々あった場所に積み上げられようとしていました。
職人が慎重に作業を進め、地震から3年3カ月で巨大な石垣がようやく元の姿に戻りました。
仙台市教育局文化財課大友翔平技師「仮置きしてもう1回解体して積み直していったりとか、どうしても今回時間が掛かってしまっていました。是非石垣にも皆さん注目していただきたいなと思います」
仙台市では7月に全ての修復工事を終え、8月の仙台七夕まつりまでには、周辺の通行止めも解除する予定です。